質問をもらうと お坊さんは嬉しい!

2019年8月8日

 各地のお寺でお盆参りが始まっている。源光寺も始まっている。

現代の人は宗教心が薄くなっている
法事・葬儀が簡略化されている
お寺の聴聞(=法話会)に足を運ぶ方が少なくなっている

などと色々な分析を聞くなか、「お盆参りに来てください」と僧侶を呼んでくださることはとても嬉しい。
 今年のお盆参りは、大きなチャレンジをしている。
お盆参りにお勤めするお経をご門徒さん(檀家さんのことを浄土真宗ではこう呼ぶ)に
次の3つから選んでいただくことにしたのだ。
1.いつも慣れ親しんでいる「正信念仏偈」を一緒に唱える
2.慣れている「正信偈」意訳(=しんじんのうた)を一緒に唱える
3.ご法事でよく唱える「仏説阿弥陀経」の現代語訳を一緒に読む。
それぞれにお尋ねすると、3つ目を選ばれる方が思いのほか多い。

三奉請・表白そして阿弥陀経現代語訳・御文章拝読までが終わり、
「初めての体験だったと思いますが、いかがでしたか?」とお尋ねすると、
「実は今まで漢字で唱えていましたが、意味が気になっていたのです」
「長いお経で、しかも訳がわからないことが、有り難いことと思っていましたが、
現代語訳を読むと意味が少しわかってうれしいです」
「現代語訳を読んでもよくわかりませんが、
極楽浄土が素晴らしいところなのだろうということはわかりました」
「1回読んだだけではわからないので、これから現代語訳を何度も読んでみたいと思います」
「わからないけれど、色でいうなら(極楽は)金色だと思います」
など、いろんな意見・感想が返ってくる。
それぞれの意見が聞けて、私はとてもうれしい。
なかには、「私にはわかりません」と断言される方もいて、
まだまだこちら側の工夫やその方の機が熟すまでじっくり待つことの大切さも感じている。
 
 気軽に問いや疑問、そして意見を投げかけていただけることで、
ご門徒さんのその時々の心情が伺えるばかりでなく、私自身多くの学びをいただいている。
 今夏のお盆参りで、仏説阿弥陀経の現代語訳を一緒に読もうと思いついたのも、
7年前から続いている地域の法話会に参加された方の、何気ないつぶやきが大きなヒントになっている。
 
 我が国全体が少子・高齢・過疎のまっただ中だから、
私一人ががんばったところでお寺を護持していくための根本的な解決はない。
しかし、目の前の一人一人に仏法という宝物を手渡す方法なら、
この私にもまだ出来ることはあると思える。
そして、そう思うと不思議と元気や新しいアイデアが湧いてくる。
 
 皆さんも様々な先入観を捨てて、
身近なお坊さんへ励ましの声かけや期待を込めた疑問・質問を投げかけてみてはどうだろうか。
心あるお坊さんなら、あなたの問いを温かな期待・そして大切なヒントとして受け止め、
布教・伝道活動に生かしてくれると思う。私がそうであるように。

仏説阿弥陀経の現代語訳はこちら
本願寺出版社ホームページより

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
 メール:gfukuma@agate.plala.or.jp
 ホームページ:http://www.genkouji.com/
 源光寺では、どなたでも受講可能な仏教入門講座(2ヶ月に1回)を開催しています。
Facebook:https://www.facebook.com/gfukuma

●絵本のお坊さんが出来ること。
絵本の読み語り 学校・コミュニティーセンター・福祉施設・ご自宅などへ訪問します
仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向きます
悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします
お寺での楽しい行事をご紹介します
お寺でのボランティアを紹介します

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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