歌が世界を動かした!あの時の24時間テレビ

2019年8月24日

 8/24~25は、民放で24時間テレビが放映されている。
今年で42回を重ねる長寿番組。
 私にとっては、中学生の頃に見た24時間テレビが、今でも強く印象に残っている。
それは、1985年当時のもので、
マイケル・ジャクソンやスティーヴィー・ワンダーをはじめとする世界中の
著名なミュージシャンたちがアフリカの悲惨な飢えと死に直面している人々を救うために結集し、
「We Are The World-USA for AFRICA-」をレコーディングする様子が紹介されたものだった。
 
 私もその当時、飢餓に苦しむ子どもたちの報道を目にしていたから、
「世の中には悲しいことがあるのだ」
「でも、私には何も出来ない」
「大人も、見て見ぬふりをしているのではないか」
と思い込んでいたため、
「いや、この悲しい現実を何とかしようと立ち上がる大人、
そしてそれに共鳴する大人」
がこんなにたくさんいることに素直に感動した。
これで、世界が変わると思った。この歌に救われ、これまで何度歌ってきただろう。
 
 あれから30年以上が経った。相変わらず、この人間の世は悲しみ・苦しみが多い。
でも、全ての人々が投げやりになっているのではない。
たとえ少数であっても、この世のありさまに問題を感じ、より良くしていきたいという願いを持ち、
自分や周囲の人に働きかけながら日々を丁寧に生きている人は、必ずいる。
そのような方々に、私も希望をもらって生きている。
 
 人間の世は、いつの時代も、善か悪・白か黒・0か1ではなく、善も悪も・グレーも・0.02もあるのだ。
それが人間の世の、そして私自身のありのままの姿だ。
だからこそ、傲慢になる危険を誡め、絶望する必要もなく
許し合って、支え合って生きていけるのだと思えるようになった。
 

 あわせて紹介するのは、「We Are The World」誕生物語を元に出版された絵本である。
北村得夫が「大人の人に読んでほしい絵本」と述べている。
そして、「原爆直後の広島で子どもたちの悲惨な姿を目撃した瞬間から、
国境を超えて世界中の子どもが、少なくとも生命の危険に曝されることなく
暮らせるような社会づくりに役立ちたいと考えるようになりました」。
北村得夫も、あの悲惨な戦争における自身の悲しみを、
表現活動を通して昇華しながら、生き抜いた一人だったのだ。

■NPO法人たいようの会
 世界共通語であるアート・音楽を手段として小中学生向けの環境教育・国際教育を行うNPO団体です。
たいようの会の歴史は古く、海軍青年であった故・北村得夫代表の被爆直後の広島での救護活動に端を発します。
そこで北村氏は、地獄のような無残な姿で苦しむ子どもたちと、戦争の無い社会を作るという約束をしました。
その約束を果たすために1975年に岡本太郎氏(故人)、石ノ森章太郎氏(故人)、やなせたかし氏、
三木睦子氏、海部俊樹氏、橋本龍太郎氏(故人)、藤城清治氏、幸田シャーミン氏、オノ・ヨーコ氏、
北野大氏などの各界多くの著名人の協力を得て設立されました。〈NPO法人たいようの会ホームページより参照〉

■本日の絵本:
『歌が世界を動かした!』 北村 得夫(著)/藤城 清治(影絵)/星の環会(発行)
http://hosinowa.mdn.ne.jp/info_book/t_utagasekai.html

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
 メール:gfukuma@agate.plala.or.jp
 ホームページ:http://www.genkouji.com/
 Facebook:https://www.facebook.com/gfukuma

■絵本のお坊さんが出来ること。
絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、仏さまの教えをお話しします。
悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
お寺での楽しい行事をご紹介します。
お寺でのボランティアをご紹介します。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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