*あなたは 極楽浄土に興味があるか?

2019年9月22日

今日のご法事のお勤めは『仏説阿弥陀経』現代語版、
ご法話は『For Your Everything ありのままで』読み語り
 
 お勤めを現代語訳に切り替えたのは、ご当家のご意向。
「時代に合わせていろんな工夫をしなければいけませんね」
この夏のお盆参りでの、私のチャレンジに深く共感してくださったご主人だ。
今日は、お父さまを偲んでの一周忌、10数人のお参りだ。
それぞれ遠方からも貴重な時間を割いてお参りくださるわけだから、
こちら(私)が大切にお勤めさせて頂くことはもちろんだ。
さらに、参詣された方々がご法事でのひとときが心に残り、
自分自身を振り返るきっかけが増えてくださることを願っている。
そのためには、こちら側にまだまだ工夫が必要だと思っている。

「皆さま、今日はようこそお参りくださいました。
それぞれ遠方からも、貴重な時間を割いてお参りくださいました。
この一周忌を大切にお勤めさせて頂きます。今日は私自身のチャレンジがあります。
そのチャレンジは、参詣された方々がご法事でのひとときが心に残り、
日常生活でもふと思い出され、自分自身を振り返るきっかけが増えてくださればと願ってのことです。
でも、人間は、長年やってきた方法に慣れがありますから、
新しいことに戸惑い・違和感を覚える人もいらっしゃると思います。
ですから、伝統・慣習・従来の決め事通りに続けていくことが多いこともよくわかります。
ただ、これだけ大きな社会の変化の中で、同じことを続けていくことにのみ重きが置かれ、
その中身(=仏さまの教え)を伝えることをおろそかにしてしまっては残念なことです。
そこで今日は、『仏説阿弥陀経』現代語版をご一緒に拝読していただきます。
本来お経は、僧侶の専有物ではありません。
ひとり一人に手渡され、それを支えにそれぞれの人生を生き抜いてほしいという
先人の願いが込められているものです。
この現代語版は、本願寺の長年の研究成果を結集して編纂・出版されたものです。
少し大きな書店では、皆さまも手にとっていただけるものとなっています。
この巻末には、「聖典の拝読を通して、真実によびさまされ、
人生を歩んでいく大きな力を得られますよう念願してやみません。」と
本願寺の願いが記されています。
それでは、現代語版を皆さまにもお配りしますので、
お父様が往生された西方極楽浄土の世界に触れていただきます」

住職独吟(三奉請・表白)
阿弥陀経現代語版
御文章拝読
ご法話『For Your Everything ありのままで』読み語りとその補足
お斎

「従来の漢文の阿弥陀経がよかったですか?それとも、現代語訳がよかったですか?」
ご法話終了後、皆さんには、手を上げてもらった。
結果は半々だった。
お斎を頂きながら、皆さんの声を聞かせていただいた。
「これまでも漢文のお経を唱えていて慣れているので、今までと同じ方がよかったけれど、
これまでもどんなことが説かれているのかと気になっていたので、今日は、その意味が少しわかって良かった」
「現代語訳がよかったが、そもそもガンジス河と日本の川は同じなのか、
舎利弗とはどんな人なのか、そのひとつひとつを解説してもらえるとうれしい」
「絵本は感動した」
「極楽浄土は楽しいところなんですね」
「やはり、若い方にお寺に参ってもらいたいですが、難しいですね」
「大人になってこうして絵本を読んでもらうと、子どもの頃とは違って
深くいろんなことを考えるようになりますね」(かつてお寺の子ども会に通っていたお孫さん)
 
 お斎の場でお経や仏さまの教えについて、これだけ多くの感想やご意見・お尋ねを受けることは
これまであまりなかったように思う。
いつもなら、健康・家族・スポーツの話題で終始することが多く、
僧侶が同席する意味さえわかりにくくなっている現代だが、
今日のお斎の時間は本当に有意義であった。
この一周忌がきっかけで、日常の場でのそれぞれの仏縁が深まってくださるなら、すごくうれしい。

■ご紹介
『浄土三部経(現代語版)』現代語版シリーズ
浄土真宗教学研究所浄土真宗聖典編纂委員会/著者
https://hongwanji-shuppan.com/item/detail.html?icd=978-4-89416-601-1

■本日の絵本
『For Your Everything ありのままで』
葉祥明/文・絵 株式会社角川学芸出版/発行
浄土宗/監修 (宗祖法然上人800年大遠忌記念出版)
https://press.jodo.or.jp/products/detail.php?product_id=94
阿弥陀仏が、極楽浄土という仏の国をいかに建立したかを説く経典『無量寿経』をもとに生まれた絵本。シリーズ65万部を超える『地雷ではなく花をください』をはじめ、世界的に活躍する絵本作家、葉祥明氏による鮮やかな水彩画と詩で『無量寿経』が私たちに語り掛けようとしていることをやさしく描く。繊細な筆致に、心が安らぐ一冊。(浄土宗出版ホームページより引用)

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
 メール:gfukuma@agate.plala.or.jp
 源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
 Facebook:https://www.facebook.com/gfukuma
 絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/
 YouTube動画:NO.1 2019源光寺サマースクールの一コマ:https://www.youtube.com/watch?v=nGl8akzD2gQ&t=48s

■絵本のお坊さんが出来ること。
絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、仏さまの教えをお話しします。
悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会などで、
                  新たな出会いと学びが広がります。
お寺でのボランティアをご紹介します。
お墓の相続に関するご相談もお受けします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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