ご門徒さんへの月参りなどでお話をしている時、こんな思い出話をよく聞かせていただく。
「そう言えば、小さい頃におじいちゃんの後ろでよくお経を唱えていました」
「小さい頃にお寺の床下に入って遊んでいて、よく先代に怒られました」
「今日の法話を聞いていたら、若い時に聞いていたお坊さんのお話を思い出した」
「お寺の幼稚園に通っていました」
「おばあちゃんに連れられて、お寺の法座に参っていました。お菓子が楽しみでした」
「あのころのお寺はお祭りみたいで、(法座の日には)店(=露天)が出ていたんですよ」
「報恩講が子どもながら楽しみで、何せ1年に一回かと思うほどのごちそうを食べられるのですから」
「領解文や御文章は、子どもの頃に覚えてしまいました」
私たち僧侶、そしてお寺の役割は、現代のように効率を求め、
直ちに結果や利益を求める立場からはほど遠いと思っている。
ある先輩は「私たちは、仏縁の種まきをしているのだ」と教えてくださる。
「種まきだから、すぐ結果が出なくて当たり前。
でも蒔かぬ種は生えないわけだから、怠ってはならぬ」という意味だ。
これらの声のように、仏縁を喜んでくださるようになった背景には、
それぞれ身近にいらっしゃったお坊さまのたゆまない種まきがあったのだ。
決して、私の手柄ではない。
私は、その仏縁を共に喜ぶことが出来る瞬間に立ち会ったに過ぎないのである。
一組のご夫妻が、お寺においでなった。
開口一番、「今日はお礼に来させてもらいました」。
ご主人は、「あの当時は心身共にとても大変な時期で、
その様子を心配した知り合いの者が「行ってみたら」と勧めてくれたセミナーだったのです。
あのセミナーを10年近く通う中で、少しずつ状況も改善されてきたのです。(略)
今、大きな病気を抱えていますが、その治療に関しても、
多くの方々が私のために関わってくださることに感謝をしています。
もう、お任せの気持ちなんです。
このような気持ちになったのも、あの時の仏教セミナーや
その後の様々な出会いのおかげなんです」とお話しなさったのである。
そのセミナーとは、今から10数年も前の話だ。
若手僧侶グループに所属していた私は、先輩に言わるままに
近所のショッピングセンターの文化教室で「仏教セミナー」を担当していた。
当時の私はまだまだ青二才で、受講される方々のことを受け止める余裕もなく、
理屈っぽい内容に終始していただろうと思う。
しかし、その時のことを大切にしながら生きてこられ、
そしてわざわざお礼のためにお越しくださったこと。
私にとっては、全く思いがけないことであり、僧侶として本当にうれしいことだった。
これからも焦らず怠らず、仏縁の種まきを続けていこう。
■絵本のお坊さん問い合わせ先
名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
電話:0824-63-5906
メール:gfukuma@agate.plala.or.jp
源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
Facebook:https://www.facebook.com/gfukuma
絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/
YouTube動画:NO.1 2019源光寺サマースクールの一コマ
https://www.youtube.com/watch?v=nGl8akzD2gQ&t=48s
■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころとして
仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会などで、
新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから,わかりやすくお話しします。