在家報恩講での一コマ。
ご法話に絡めて読ませていただく紙芝居「アマリリスのような女の子」は、
仏教の「慈悲(=分け隔てない慈しみの心)」がテーマとなっている。
在家報恩講に足を運び、全てのお宅で読ませていただき、その感想も聞かせていただいている。
その感想の中には、「仏さまのお話としては素晴らしいけれど、
自然災害や世界の紛争など、実際に世の中に起こる理不尽な出来事をどうとらえたらよいのか」
という厳しいものもある。「ほんとにそうですね」とうなずくが、
その場での即答はなかなか難しい。
たとえば、私自身も、この度の中村哲さん襲撃事件については、
理不尽な出来事の最たるものだととらえている。大きなショックを抱えた一人であり、
この現実をどうとらえたらよいか、まさにご門徒さんの問いと同じものを抱えることになった。
その後の報道で新たな動きを知ることが出来て、少し安堵している自分がいる。
各地で、中村さんの長年の活動を評価する声はもちろん、
中村さんが現地代表を務めていたペシャワール会は
「中村さんが実践してきたすべての事業を継続する」と遺志を継ぐ決意を表明した。
アフガニスタンの航空会社が飛行機の尾翼に中村さんの肖像画を描き、
「中村さんの功績にずっと感謝し続けます」とSNSに発信したとの報道もあった。
一つ一つの出来事をばらばらにとらえようとすると、
「なんて世の中は理不尽なことだらけだろうか」と、
それこそ自暴自棄になったり、生きる元気が萎えてしまったりするのは当然である。
しかし、丁寧にその前後を見ていくと、
1つの出来事によって引き起こされた悲しみや苦しみ(時には怒りも)は、
決してそれで終わっていないことに気がつく。
その悲しみや苦しみは共有・共感されることで、
次の新たな取り組みを一つ一つ生み出してきているのだ。
まさに、因縁生起の法則である。
それは、新たな法律であったり、施策であったり、
時には、文学・芸術・映画・スポーツなどへと波及していくのだ。
そのように、人間は現実の問題で苦悩し、(遅々たる歩みかもしれないが)そこから学び、
試行錯誤を重ね、次世代へ(解決できない問題も含めて)願いを託してきたのだと思う。
今を生きる私は、過去からの歴史に学び、託された願いを元に、1日1日を大切に生きていきたい。
■ご紹介:中村哲さん 悲しみの帰郷 在日アフガン人も出迎え
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20191209-00000070-ann-int
■絵本のお坊さん問い合わせ先
名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
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YouTube動画:NO.1 2019源光寺サマースクールの一コマ
https://www.youtube.com/watch?v=nGl8akzD2gQ&t=48s
■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。