三好春樹先生の認知症介護講座を 源光寺で

2020年1月23日

 ここ数年、ご門徒さんへのお参りの際に、認知症に関わる不安や家族介護の悩みを
聞かせていただくことが多くなってきた。
「傾聴」を心がけるし、お寺でのご法話の中では、「生老病死に関わる苦悩」について
毎回のように取り上げているが、私自身、老いや認知症・介護に関する体験はもちろん、
知識もほとんど持ち合わせていないことが気になっていた。
さらに、自分自身や家族の老いということも視野に入りはじめ、学びの必要性を強く感じていた。

 昨年、広島市内での研修を受けることが出来たのだ。
「人間学的認知症介護論」に基づいた生活リハビリ講座。
計6回のご講師は、介護現場では特に高名な理学療法士・三好春樹先生。
介護現場の変遷やご自身の長きにわたる実践、医学の限界や
介護現場だからこそ見えてくる人間のすばらしさ・愛しさなど、
それぞれ計4時間があっという間。
 これまでの講座をふりかえって、
認知症は、老化に伴う人間的変化だと聞き、まさに目からうろこ。
それまで認知症は、病気だと聞いていたから素人には何も出来ないと思っていたし、
医師の指示に従って薬をもらい症状を遅らせることしか出来ないし、
日常生活は専門家にお任せせざるを得ないと思っていた。
さらに、自分はそうなりたくないと恐れのみが強まっていたからである。
老化に伴う人間的変化ということは、
長寿を手に入れた私たちにとってごく自然なことであり、
異常ではないということ。
若い頃とは、見え方や聴き方・受け止め方がかわる、つまり異文化を持っているということ。
そこには本来優劣はなく、分断や排除はない。
本人の文化を知りやすい(身近な)位置にいる私たちが日常の関係性の中で、
その人が何を見てどう感じているか一つひとつ聞き出し、
その人に合った生活環境を再び作りあげていくことから介護が始まる、
と新たな視点を与えてくださった。
 
 三好先生の講座を受けて、これまで私がテレビなどのマスコミの情報を
無意識に受け止めていたことに気づいた。認知症を抱えている人の背景がわかったし、
周囲の関わり方も教えていただいた。(実践はこれからだが)
それは、自分自身の老いへの向き合い方にも変化を及ぼし、
いざという時には相談出来る新たな出会いもいただいた。
さらに、制度や仕組みの矛盾の中でも、それを超えて、
目の前の一人ひとりと向き合いながら取り組んでいらっしゃる現場の方々の実践に大きな勇気をもらった。

3月には、以下のように三好先生をお招きして公開講演会を行う。今からとても楽しみだ。

■ご案内
源光寺公開講演会「認知症と共に生きる豊かな人生」
とき:2020(令和2)年3月21日(土)19:00~21:00
ところ:源光寺(三次市西酒屋町甲156 三次インター前)
講師:理学療法士・三好春樹先生
参加費:1.000円 (入門講座受講生500円)
*どなたでもご参加いただけます!
*詳細はチラシをご覧ください。
*この行事は、第13期源光寺仏教入門講座併催です。

■ご紹介
老人介護 基本の“き”【広島】
http://www.e-kaigonavi.com/kirara/products/detail.php?product_id=13058&cate=3

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
 メール:info@genkouji.com
 源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
 Facebook:https://www.facebook.com/gfukuma
 絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/
 『アマリリスのような女の子』電子書籍版購入サイト:

FMJBHE9QCM(購入後の閲覧には、無料のKindleアプリが必要です)

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
  として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
  などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹林葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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