今 あなたはどんなピンチを抱えている?

2020年2月29日

・社会的役割の喪失-退職・退任など
・財産・田畑・金銭・事業の喪失
・健康・記憶の喪失-老い・病気など
・人間関係の喪失-死別・離婚・近隣疎遠など
・安定・平和の喪失-犯罪・事故・災害・世情の急変・異常気象・戦乱・病気の蔓延・社会保障制度の脆弱化など
・生きがいの喪失-死への恐れ・不安など

これらに共通するのは、「喪失」である。

 お寺での「悩み事相談」でよく聞くつぶやきが2つある。
一つが「なぜ、私だけが」。
ピンチを抱えた時は、誰もが「自分は世界一不幸な人」になり、同時に「隣の芝生は青く見える」のだ。
先ほどの「人生のピンチ」についてもう二十年前から、お寺でのご法話はもちろん、
コミュニティーセンターでの講演などでも取り上げてきた。
上記の「喪失」について、どれも経験したことがないという方はこれまで一人もおられなかった。
本当は、悲しみや苦しみを抱えているのは「私だけではなかった」ということ。
「なぜ、私だけが」としか見えていなかった私が、「私だけでなかった」と気づいた時、
「では、ほかの人たちは、この喪失をどう受け止め、生きていこうとしているのだろうか」
という周囲の人々への興味・関心へと視野が広がっていくのだ。
そう!自らの殻を破り、目覚めていくのだ。かつての私も、そうであったように。

2つめが「お先真っ暗」「一寸先は闇」。
ただいまの悲しみや苦しみが、いつまでも続くのではないかとの不安から、このようなうつぶきが聞かれる。
そこで、もう一枚の画像を貼っておく。これは、「悲嘆のプロセス」としてお話ししてきたものだ。
「諸行無常」という仏教の言葉も教えているように、今の悲しみや苦しみが永遠には続かないこと。
(このプロセスの進み方は十人十色であり、時には「命日反応」というように、悲しみが再びよみがえってしまうこともあるが)
日々様々な変化を経ながら、どれだけ時間がかかっても喪失を受け止めていけるようになることを、ぜひ心にとどめておいてほしい。
 
 私は、僧侶という役割において、大切な方を亡くしたご遺族の七日参りや月参り・ご法事などでこのお話(=グリーフケア)を取り上げてきた。
 
 安定を喪失するという点では、今回の新型コロナウイルスは無関係ではない。
プロセスの初期あるいは中期にさしかかっている私たちも、今回のことを教訓として語り合える日がきっと来ると思っている。

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
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 電話:0824-63-5906
 メール:info@genkouji.com
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■絵本大好き住職が出来ること。
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  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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