90歳を迎えるおばあちゃまと一緒にお参り

2020年3月8日

 春の彼岸法要。いつもなら冬の寒さも和らぎ、名物の霧も晴れ、素晴らしいお聴聞日和になることが多い。
しかし、今回は新型コロナ騒動。苦渋の決断をして、事前に中止の告知放送を流した。
 
 住職一人でお勤めをさせていただくように準備をしていたら、告知放送を知らずに歩いてお参りくださった方があった。
今年、90歳を迎えるおばあちゃま。
「耳が少し遠くなりました」とおっしゃるが、今でも足腰が丈夫で、家事はもちろん周りの草取りもされるお元気なご門徒さん。
「嫁ぎ先のおばあちゃんが熱心にお寺参りをされる方だったので、私も見習わなくてはなりません」とにこやかにお話しなさる。
一口で90歳と言っても、世界や日本において一番激動の時代だったから、
私のような若造には想像も出来ない苦労がきっと多かっただろうと拝察する。
ご主人は、小学校で教鞭をとられ、特に読書活動に力を入れて指導をされた校長先生だった。
退職後は、地域のお世話だけでなく、源光寺の総代長も勤めてくださり、
夏休みサマースクールでは毎年紙芝居を子どもたちに披露してくださった。ご夫婦ともに仏縁が深い。
 
 一緒に「正信偈」をお勤めしながら、私の頭は昔に遡っていた。
「あの2度の戦争当時は、お寺の法座や行事をどのように勤めていたのだろうか?」
「明治時代の廃仏毀釈の中で、この源光寺はどのように守られてきたのだろうか?」
 新型コロナに関わって「私ばかり大変だ」と思っていたが、
実はこれまでの住職やその家族、そして地域やご門徒の皆様も、いろんな歴史の荒波をくぐり抜けながら
この源光寺を相続してくださったんだと、計り知れない願いと営みを感じたのだった。
 
 短いご法話をさせていただいた後、本日の法座のお茶請けに(東日本大震災を偲ぶ意味で)大船渡市から取り寄せたのお菓子を、
「仏さまからのお下がり」としてお持ち帰りいただいた。
さあ、4月のご法座(永代経法要)は、予定通りお勤めできますように。

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
 メール:info@genkouji.com
 源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
 絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/
 仏教童話『アマリリスのような女の子』YouTube動画版(紙芝居読み語り+絵本大好き住職のご法話):https://www.youtube.com/watch?v=QgTJHOmzKd8&t=55s
 
■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
  として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
  などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹林葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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