あえて、丁寧に掃除をしてみる

2020年4月16日

 掃除をする時、いつも思い出す仏典童話がある。「ほうきのさとり」という題名である。
それは、お釈迦さまと一人のお弟子の物語。
そのお弟子はシュリハンドクといい、自分の名前も覚えられないほど物覚えが苦手であった。
お弟子の仲間からものけ者にされてしまったシュリハンドクに、お釈迦さまは一本のほうきを渡した。
そして、「ちりをはらい あかをのぞこう」と唱えながら毎日お堂を掃除しなさい、と告げるのである。
シュリハンドクは、毎日毎日掃除を続けた。そして、大切な気づきを得た。
毎日、お堂の枯れ葉やちりを払いながら、自分の心のちり(=煩悩)に気がついたのだ。
そして、掃いても掃いても沸き起こってくる煩悩をいかにとらえるか、という仏教の本当の意味に気づいたのである。

 私自身も物覚えが悪かったため、この仏典童話を小さい頃から聞かされ、実際に掃除を重ねてきた。
また最近出会った小児科のドクターが、発達障害に関する研修会でこの仏典童話を紹介してくださり、
とても感動したことを覚えている。それ以来、そのドクターに急に親近感を持つようになったのは、言うまでもない。
 
今日は、墓地の掃除をした。一心に草取りや掃き掃除をする時、心の中では、自ずと振り返りが始まり、いろんな気づきがうまれる。
そして、行き詰まったかに見えた今後に対して、新たなアイデアが浮かんだりする。
お寺の法務が入っている時は、ご門徒さん優先で動き回るため、細かな掃除はついつい後回しになりがちであるが、
新型コロナ騒動で法務が少なくなった分だけ、時間をかけていろいろな場所の掃除が出来るようになっている。
人生って不思議なものである。このピンチを利用して、掃除とともに気づきや振り返りを重ね、新たなアイデアを練るチャンスとしたい。

 皆さんも、この機会に掃除に注目してみてはいかがだろうか。子どもや孫たちとご一緒にお住まいの方には、特におすすめしたい。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
仏教童話『アマリリスのような女の子』YouTube動画版(紙芝居読み語り+絵本大好き住職のご法話)
https://www.youtube.com/watch?v=QgTJHOmzKd8&t=55s
YouTubeサイト「武田正文の仏心チャンネル」【#今こそ仏教】対談:福間玄猷×武田正文さん×藤井大樹さん「仏さまからのものさし」
https://www.youtube.com/watch?v=_lu_Hu5uA9k

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
  として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
  などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹林葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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