「子どもとお葬式にお参りできた!」わざわざお礼に来られた親子

2020年4月22日

 3月初旬のある朝、いつもは県外にお住まいのSさん親子が、源光寺を訪ねてくださった。
「住職さんに、お礼が言いたい」とのこと。わざわざお土産の羊羹とお供えを持って。
お話を聞いてみると、親戚の急逝の知らせを受けたSさんは、
新型コロナ騒動で学校が休みになった子どもと一緒に広島へ駆けつけ、
お通夜・お葬儀をすべてお参りできたと喜んでおられたのだ。
急逝と聞くと、多くの場合は悲しみに暮れていらっしゃる場合が多いけれど、
Sさん親子は少し様子が違っていた。どことなく満足感、やり遂げた充実感を感じたのだ。
もう少しお話を聞いて、その謎が解けた。

Sさん「あの時のことが、ずっと頭にあったんです。」
私「あの時とは?」
Sさん「もう5年くらいになりますか?自分(Sさん)のおばあちゃんが亡くなった時、
火葬場でお経をあげてくれたのが源光寺さんでした。その時のお話で、
私「このような悲しみの場に、子どもを連れてくるのはかわいそうだという人もいますが、私はそうは思いません。
確かに、悲しみの場であることには違いありませんが、この場に立ち会うことで子どもたちは子どもたちなりの感性で、
いろんなことを感じ取っています。まさにいのちの学びの場となっています。
これからのご法事などには、ぜひ子どもたちにも声をかけてあげてください」
Sさん「そんなお話でした。その時はまだ子どもが小さかったので、自分一人で参加しましたが、
今回は子どもと一緒に参ることが出来たんです。子どもはどう感じているかわかりませんが、
通夜・葬儀をすべて体験させてやることが出来ました。それで、住職さんにお礼を言いに来たんです」

そのSさんと私のやりとりを、少し誇らしげな顔をして聞いている子どもさんが立っていた。

(それでこの親子は、毎年広島に集まって、お盆参りをしてくださっていたんだな。
この子どもさんが、私の読む絵本を毎回楽しみにしてくれていたのも、このSさんの声かけがあったんだな。)
住職として、何よりもうれしいお話だった。元気が出た。
そして、気づかされた。
(そうか!お話ししたその時にすぐ結果や結論が出ることは少ないけれど、時間の経過と条件の変化の中で、
ある時のお話、そしてご法話が改めて意味を持ってくることがあるんだな。慌てず、焦らず一つ一つの仏事・ご法事をお勤めしたらいいんだな)
 
 さあ、今晩は50代の方のお通夜である。ご家族もよく存じている方だ。大変つらいけれど、精一杯仏縁を結んでこよう。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
浄土真宗本願寺派ホームページ:http://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/
仏教童話『アマリリスのような女の子』YouTube動画版(紙芝居読み語り+絵本大好き住職のご法話)

YouTubeサイト「武田正文の仏心チャンネル」【,今こそ仏教】
対談:福間玄猷×武田正文さん×藤井大樹さん「仏さまからのものさし」

築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ:https://tsukijihongwanji.jp/

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
  として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
  などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹林葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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