「なぜ、戦争をするの?」チコちゃんに問われたら

2020年8月10日

「私たちのまちに原子爆弾が襲いかかったあの日から、ちょうど75年。4分の3世紀がたった今も、
私たちは「核兵器のある世界」に暮らしています。
 どうして私たち人間は、核兵器を未(いま)だになくすことができないでいるのでしょうか。
人の命を無残に奪い、人間らしく死ぬことも許さず、放射能による苦しみを一生涯背負わせ続ける、
このむごい兵器を捨て去ることができないのでしょうか。」(以下略)
 (2020年8月9日 長崎市 平和記念式典における 田上富久市長長崎平和宣言より引用)

 「なぜ、戦争をするの?」多くのいのちが奪われ、遺された方も様々な悲しみを抱えながら生きていく。
戦場で戦わざるを得なかった人も、その後PTSDで苦しみ続ける。兵器などの有害物質で自然環境や他の動物・植物のいのちも脅かされる。
だれにとっても、善いことなど一つもない戦争。その戦争が、なぜ各地で続くのか。そして、終わらないのか。
私は、長い間不思議だった。「平和」を唱える人がいる一方で、そうならない現実との矛盾に憤りを感じていた。考えても仕方がないとも思った。
 
 実は、戦争をするとお金が儲かる人々がいて、景気が上がり、大統領の支持率が上がるのだそうだ。
なんてことだ。一部の者の利益ために、多くの人々のいのちが脅かされるのは嫌である。
そして、戦争を仕掛けた当人は様々に優遇されているため、直接いのちをねらわれることがない。
生涯、庶民の苦しみや悲しみを知ることはないのである。あれほどの悲しみを抱えても、人類はまだ学べないのか。
それは、人間が根本的に抱えている煩悩の仕業なのか。煩悩に光を当てそれを超えていく道を示した仏教の働きは、これほど頼りないものなのか。

 それとも、『ファクトフルネス』が教えているように、実は世の中は良い方向に進んでいるのか。
日々飛び込んでくる情報に、私はただ振り回されているだけなのか。
本当に、良い方向に進んでいるなら、その根拠を私に教えてほしい。そして、貴方の近くにいる「チコちゃん」に、自信を持って伝えてほしい。
「世の中は良い方向に進んでいるよ。だから、大丈夫だよ」と。

 ここまで書いていた私の頭に、次のことが思い出されて動揺を覚えた。しばらく手が止まった。
 「日本の戦後復興から高度経済成長への礎は、朝鮮戦争による特需景気が背景にあったのだということ」
 だから、戦争が終わらないのか。戦争反対を願いながら生きてきた私が、実は戦争の恩恵を受けて成り立っていた豊かさの中にあったのだ。
ああ!戦争ということなしに、私たちの豊かさを創ることは出来ないのだろうか。私は、チコちゃんに、なんて声をかけることが出来るだろうか。

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投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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