なついたネコに愛情がわく

2020年9月8日

 娘が小学校6年生の時「私が必ず世話をします」と宣言したため、動物愛護センターから一匹の犬をもらってきた。
「小太郎」と名付け、外で飼い始めた。境内からは一段下がった駐車場にお客さまが到着された段階で、「小太郎」は教えてくれる。
優秀な番犬である。名前からもわかるように、最初は小さかったので一緒に駆け回って散歩をしていたが、
あっという間に20キロ以上の「大太郎」になってしまった。「小太郎」が大きくなると同時に娘も大きくなり、
高校・大学と進むうちにその世話は私にも回ってくる。
散歩は命がけだった。特に雨や雪の日には、大きくなった「小太郎」に引っ張られてスッテンコロリン。
途中で暴れ出した時は思わずリードを離してしまい、数軒離れたお宅まで迎えに行ったことが何度もある。
散歩終了までは油断が出来ない。こんなことだったら、最初にきちんとトレーニングをしっかりしておくんだったと後悔するが、
あとの祭りである。だから、可愛いけれど、私の中には「小太郎」に対して若干の苦手意識がある。

ご門徒さんの月参りに寄せていただくと、いろんなペットに出会う。
何年参っても、庭先で吠え立てて今にもかみつかんばかりの犬。
家族のようにかわいがられて、お母さんとベットで一緒に寝ているネコ。
隣の部屋のゲージから出て、仏間まで重たい身体をヨタヨタさせてやってくる犬。
年配のご門徒さんが「お互いに老老介護です」と笑ってお話しなさる犬。
ペットと家族の関係も様々である。

 先日お参りをさせていただいたお宅のネコは、私の膝に上がり込んで離れなくなった。
このお宅は、先月にご主人の一周忌を済まされたお宅。つまり約一年間月参りに寄せていただいてきた。
だから、ネコもようやく私に慣れてくれたのだろうか。今までも、お経を唱える前には軽くなでてネコに挨拶をしていたが、
今月はどうしたものか、お参りが始まる前からずっと私の膝に乗って離れない。お母さんは「衣に毛がつきますから」と気にかけてくださるのだが、
当のネコは知らん顔。なでてもらうのを催促するようにたびたびに身体を擦り付けてくる。
「モモ」と名付けられたネコの体温が次第に感じられ、短い時間でも不思議と愛情がわいてくる。

 自分の飼い犬である「小太郎」にもここまでしてやったことはないのに、「モモ」はなぜこれだけ私になつくのだろうか。
お母さんも、「モモは、家に来る人をよく見ていますよ。ネコが好きな人はよくわかるんです。嫌いな人には寄ってきません。
好きな人の話し声がするだけで、駆けつけてきますよ」
 私はどちらかというと犬派であるし、最後まで見てやることが難しいから「小太郎」以外は買ってやることは難しい。
だから、これまでも野良猫や野良犬とも必要以上に関わらないようにしてきた。でも、「モモ」にはなぜか心が動いた。

家族を亡くした方々がペットの世話をすることで、元気になられる訳もわかったような気がした。家族のように大切に飼われている犬やネコは、幸せ者である。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
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「明るい方へ みんなで乗り越えよう!プロジェクト」

築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
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■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
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2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
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9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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