亡くなったことを受け止められなくても、大丈夫

2020年9月9日

 ご門徒さんへの月参りでは、1件およそ1時間と考えて予定をたてる。
月参りでは、お経を一緒にお勤めするだけでなく、ご法話をしたあと、その時々の近況をお聞きしご相談事もお受けする。
1時間はあっという間に過ぎてしまう。ご家族の葬儀直後や込み入った相談になると、2時間以上というお宅もある。
ご相談事を受ける中で、私自身も様々な人生勉強をさせていただいている。

 その相談内容は、人生・子育て・孫育て・人間関係・就労・終活・仏事など多岐にわたる。
もちろん傾聴を基本とするが、情報提供や専門機関の紹介、ご要望に応じてささやかなアドバイスをさせていただくこともある。
よく聞くお話の中には、「家族の死を受け止められない」「まだ死んだとは思っていないのです」というものがある。
 グリーフケアの専門家の中には、「まず現実を受け止めること」を重視する方もあるようだが、私はあまりこだわっていない。
「まだそばにいるような気がする」「声が聞こえる」「フッと帰ってきそうな気がする」「気配を感じる」
「私を見てくれているように思う」というつぶやきに、「そうなんですね」と声をかける。
それは、亡き方と何らかの関わりを感じておられる素直な表現だと思うからである。
そのつぶやきに、亡き方への恐れや現実からの強い拒絶は感じられない。
むしろ、「遺された私は一人ぼっちなのではない」という一種の安心感さえも感じられる。
 
 お仏壇やお墓やお写真は、亡き方とのつながりをいつでも思い出して生きていけるようにと、整えられてきたものではないかと思っている。
つまり、亡き方のためだけではなく、遺された私たちのためでもあったのだ。
実際、お仏壇やお墓やお写真に向かって、日常の報告をし、涙を流し、愚痴
(時には、だれにも話せないが誰かに聞いてほしい話をつぶやいている)をこぼしている方は大勢いる。
その積み重ねが、遺された方をしっかりと支える営みになってきたと思っている。
 
 秋のお彼岸が近づいてくる。亡き方を偲び、その思い出からいろんなことを学ばせてもらおう。
そして、亡き方だけでなく、娑婆世界に生きる私たちをも導いていてくださる仏さまの働きにも思いを馳せよう。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
樹木葬型公園墓地「びおらの丘」ご紹介動画

お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
仏教書朗読『あなたがあなたになる48章』第15章 福間玄猷YouTubeチャンネル

仏教説話紙芝居『もったいない ありがたい』(メッセージ動画つき)

「明るい方へ みんなで乗り越えよう!プロジェクト」

築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
源光寺樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
樹木葬型公園墓地「びおらの丘」ご紹介動画

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
  として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
  などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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