お葬式だけでないから お坊さんを続けていける

2020年11月23日

在家報恩講の一コマ
その1 Nさん宅
出会った当時は、小学生。今日の報恩講参りでは、生まれて11ヶ月を迎える赤ちゃんを抱っこしていた。もう、お母さんになっていた。
私「え、子どもさんですか?」
Nさん「はい、去年の報恩講がすんで、一週間後くらいに生まれたんです」
私「それはおめでとうございました。産後、順調ですか」
Nさんの孫「はい」
私「夜泣きなどはどうですか?」
Nさんの孫「よく寝てくれます」
私「それは親孝行な子ですね。ママ友などが出来ましたか」
Nさんの孫「高校の同級生が出産したので、いろいろ教えてあげたり、やりとりしています」
私「それは、良かったですね」
Nさんの孫「あの時に求職中だった主人は、この度警察官に合格しました。だから、春からは、生活が大きく変わります」
私「ご主人もよく頑張られたんですね。重ね重ね、おめでとうございます。私まで嬉しくなりました。では、報恩講をお参りさせていただきましょう」(以下略)

その2 Mさん宅
私「Mさん、息子さんやお孫さん・ひ孫さんとお勤め下さる報恩講は、初めてですね」
Mさん「そうですね。今日は賑やかな報恩講です」
お勤めが終わり、お茶をいただきながら
私さん「ひ孫さんも(手元のゲームを見ながら)、お経を静かに聞いてくれていましたね」
Mさんの孫嫁さん「来年には、もう一人増えます」
私「え、おめでたなんですか?」
Mさんの孫嫁さん「はい、来年4月が予定日です」
私「今はコロナで、検診などいろいろ心配なんではないですか?」
Mさんの息子さん「いや~、出産が心配ですよ。コロナで立ち会いが出来ませんからね」
Mさんのお孫さん「うんうん」

その3 Hさん宅
お勤めの前
私「今日は若い皆さんもわざわざ参って下さったですね。まあ、嬉しいなあ。では、近況を聞かせて下さい」
Hさんの孫-Kさん「今、社会人です。工場で働いています」
私「何年目ですか」
Kさん「一年目です」
私「ということは、コロナの影響で3月の卒業式がなかったんですね。」
Kさん「はい」
私「それは、寂しかったですね。でも、内定をもらっていたし、その取り消しがなかったので、今働けているんですね」
Kさん「はい」
私「それはよかったですね」
Hさん孫-Mさん「社会人です」
私「どんなお仕事ですか」
Mさん「保育所で給食をつくっています」
私「今、何年目ですか」
Mさん「今の職場は一年目です。転職したので、その前は2年老人ホームの給食を作っていました。」
私「老人ホームと保育所ではどちらが働きやすいですか。」
Mさん「保育所ですね。勤務時間が変わったし、家から近くなったんで」
私「それは、よかったですね」
Mさん「コロナ騒動の中でも働けることは、親としても嬉しいですね」
Kさんの母・Mさんの母「そうですね」
私「では、報恩講をお参りしましょう。お二人が小さかった頃は絵本を読んでいましたが、もう子どもではありませんので、今日は本気で大人のお話をします。お勤めのあとのお話は、聞いて今すぐわかることばかりではないけれど、一生懸命に聞いていて下さい。わかる・わからないにこだわらず聞いておくと、人生の何かのタイミングで思い出すことがあります。思い出すと、それがヒントとなって人生が開かれていきます。お坊さんは、お葬式やご法事でその役割が終わるのではなく、これからを生きる若い世代の応援団でありたいと思っています。では、報恩講をお参りさせていただきましょう。ご案内しましたら「正信偈」を一緒にお勤めください。(以下略)

幾多ある報恩講参りの中で、3件の一コマをご紹介した。(特定されないよう加筆・省略をしている)
お葬式というお別ればかりでは、お坊さんはとうてい続けていけない。
新たないのちの誕生や若い世代の成長をうかがえることが、僧侶・住職としての喜びとなっている。
そして、関わりが深くなる彼らに「何を遺すことが出来るだろうか」という問いも、大きくなってきている。僧侶・住職として、これからも一人ひとりの応援団でありたい。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
仏教書朗読 『あなたがあなたになる48章』第25章

2020「三好春樹さん公開講演会」前半

お悩み相談にげんさんがお応えします ハスノハ(hasunoha)連携 vol.6

仏教説話紙芝居『だいじょうぶだよ へいきだよ』(青少年版 メッセージ動画つき)

築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
2020源光寺お盆の法座 https://www.youtube.com/watch?v=h6N7gFrm0wI&t=2549s
樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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