遺影がきっかけ それぞれの人生を偲ぶ

2020年11月25日

在家報恩講の一コマ
お参りが終わって立ち上がった時、何気なくお仏間の長押にかけてあったご先祖の遺影に気がついた。
私「Bさん、すいませんがこちらの遺影をお写真に撮らせていただいていいですか。今頃このように立派な肖像画を拝見することは少なくなりましたので。ちなみに、こちらの学生服の方は、どなたになられますか。」
Bさん「私の父の弟になります。シベリアに抑留をされました」
私「あの終戦後のことですね。それは、大変だったでしょうね」
Bさん「現地で病気になり、亡くなってしまいました。20代だったと思います。兄である父は、なんとか帰ってこられました。戦前に東京で働いていた兄は、弟が亡くなったため、「帰ってこい」という父の指示で三次に帰ってきたそうです。地元の運送会社に長い間勤めました」
私「あ~、それぞれに大変なドラマがあったんですね。お父さまからは、弟さんのお話はお聞きしたことがありませんでした」
Bさん「父は、私にも話をしませんでした。思い出すのも辛かったのでしょう。私も、東京に30年ばかり出ていました。今から10年ほど前に三次に帰ってきましたから、ある意味父と同じ道をたどっているのかもしれませんね」
その後、お茶をいただきながら、Bさんとの語らい(戦争・コロナ・経済など)が続いた。同じこたつで、2人の話にニコニコと耳を傾けておられるお母さまは90代。
お母さま「報恩講に参ってもらって良かったです。この夏は誤嚥性の肺炎を患い、一時は危ないと言われたんです。でも、体力があったんでしょうか。この通り、元気にしてもらいました。お医者さんからは、この年で(このように回復するのは)奇跡だと言われました。だから、毎日が感謝なんです!」

もし、私が遺影に気づかなかったら、弟さんのお話は聞けなかっただろう。もし、在家報恩講という伝統がなければ、(お葬儀やご法事のご縁がない限り)こちらのお宅へもお参りが出来なかったかもしれない。新型コロナ騒動に翻弄された一年だったので、一回一回の仏縁が本当に尊いものだと改めて実感している。

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として仏さまのお話しをします。
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投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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