「お通夜の法話が苦痛です」他人の振り見て我が振り直します

2020年12月23日

Sさんは、市内で会社を経営されている社長さん。仕事柄お付き合いも広いため、様々な冠婚葬祭に参加されるようだ。お通夜やお葬式もその一つで、お寺の私たちよりも、各宗旨にまたがるいろんなお通夜やお葬式に参拝され、それぞれのお坊さんにも会っておられるとのこと。在家報恩講をおつとめしたあと、
Sさん「お経のあとの法話が、苦痛なんです。一番大事なところが苦痛なのは、残念です。聞いていると、故人のことを十分知らずに型どおりの話をしているなと思いますし、上から目線で、お経の解説だけをして帰るお坊さんもいます。話が難しかったり、ぼそぼそした話しぶりで聞こえなかったり、会葬席から「まだ終らんかな」とつぶやきが聞こえることもあります。話が堂々巡りの人もいて、前もって要点をまとめて来ればいいのにと思います。それぞれ貴重な時間を割いて参っているのだから、故人をしっかり偲んで、教えを聞くという時間にしたいんです。般若心経の空という考え方も、奥が深いですよね。そんな教えをしっかり伝える場にしてほしいです。まあ、(源光寺の)住職さんは、わりとましなほうですが・・・」
私「そうなんですね。私たち僧侶は、案外よそのお宅のお通夜・お葬式に参列することがないので、他のお寺さまのことは知らないんですよ。Sさんのように、ご門徒さんのほうが、いろんなお宅のお通夜やお葬式に参拝されているんですよね」
Sさん「ええ。今年はコロナでお参りすることも少なくなっていますが、これまでいろんな所に参らせてもらっています。お葬式は、必ず一時間はかかってしまいますから、仕事が忙しい時にはお通夜に参ることが多いですね。お通夜ならお焼香までして、途中で帰ることが出来ますから」
私「これまで参られた中で、このお坊さんはキラリとしていたなあと、印象に残ったお坊さんはいらっしゃいましたか」
Sさん「あまりいませんね。仕事柄いろんなお坊さんとお付き合いもありますが、こんな話はだれにも言えませんから、住職さんに言っておきます」
私「有り難うございます。大変耳の痛いご意見です。そこまではっきりとおっしゃってくださるので、私も少し突っ込んでお話しをするのですが、浄土真宗は、お寺での聴聞を最重要に掲げて活動してきたように思います。そのことは大変素晴らしいことなのですが、それ以外の、例えばお通夜やご法事のご法話についてあまり重要視されてこなかったのではないかという実感があります。ですから、お寺でのご法話に関する研修は、様々な制度が重層的に組まれてきましたが、お通夜やご法事のご法話についての研修はほとんどなされていないのが、私自身とても残念です。だから、自分自身で様々な学びを重ね、試行錯誤している最中なのです。今日のSさんのお言葉は、お寺や僧侶、そして浄土真宗に対する期待のお言葉として、しっかり聞かせていただきました。有り難うございました。これからも、応援よろしくお願いします」

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM
【はじめての浄土真宗】在家報恩講ってなあに?https://www.youtube.com/watch?v=xHJD2KEW8Wg
樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
仏教書朗読 『あなたがあなたになる48章』第30章

2020「三好春樹さん公開講演会」前半

2020「三好春樹さん公開講演会」後半

仏教説話紙芝居『だいじょうぶだよ へいきだよ』(青少年版 メッセージ動画つき)

築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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