「ほおっておいてもとけませんか」 雪かきしながら気づいたこと

2021年1月10日

雪が降ることはあっても、雪かきをしたことがなかった大阪出身の私。三次に来てから、雪かきを経験することになった。最初のうちは物珍しさでワクワクしていたが、子どもが学校に登校する前に通学路の雪かきをするようになると、前日夜の天気予報が気になって仕方がなかった。雪が降った日には、通学路だけでなく、境内や駐車場からの参道も雪かきをしなければならない。
ある時、父に尋ねたことがある。「どうせ太陽が出たら雪がとけるんですから、それまでほおっておいてもいいんではないですか?」
すると、
「早くに雪かきをしておくと、太陽が出た後の雪どけが早くなるんだぞ。そのままほおっておいたら、車や人が通ることで雪が固められて、なかなかとけにくくなる。そのまま夜になって凍ってしまうと、次の日はつるつる。転倒の原因にもなるんだ」
と、教えてくださった。(だから、面倒くさくても、通り道は毎日雪かきをしなければならないんだな)
ここ数日、各地で大雪の被害が出ている。特に北陸地方の急激な積雪には、驚きを隠せない。懸命な除雪作業などが続けられている。これ以上の被害が出ないことを願っている。ここ三次市では、昨年はほとんど雪がなく、冬用タイヤに履き替えたことを後悔するほどだった。一転、今年は雪がしっかり積もり、連日雪かきが続いた。今日の朝方、雪かきをしながら、ある思考が巡った。雪と太陽を、私の煩悩と阿弥陀仏の慈悲に重ね合わせていた。そして、雪かきを怠けてしまう自分を、「罪深い私も必ず救われるのだから」と、自分の身口意の三業を振り返ることもせず、開き直り、自分中心の日暮らしになんに疑問も抱かない姿と似ていると感じた。
除夜の鐘を撞いた時、多くの人々が自分の煩悩に思いが至った訳だが、大晦日だけでなく、日常の様々な場面で自分の煩悩に気づき、それをも包み照らす阿弥陀仏の慈悲に思いが至ったなら、その人生は少しずつ変化が生まれてくるだろう。
今日の夕方、お葬儀とご法事を終えて帰ってみると、父が教えてくださったように、自分が雪かきした所よりも遙か広い範囲がすっかり溶けていたのだ。やはり、太陽の働きは大きいと実感した。(けれど、もう雪は充分だ)

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
仏教書朗読 『あなたがあなたになる48章』第32章

2020「三好春樹さん公開講演会」前半

2020「三好春樹さん公開講演会」後半

仏教説話紙芝居『だいじょうぶだよ へいきだよ』(青少年版 メッセージ動画つき)

築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM
【はじめての浄土真宗】小学生家族とのかけあい法話「なぜ働くの?」

樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

 

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA