数年ぶりにお寺で再会 お寺は落ち着く場所

2021年1月16日

満48歳でご往生なさった方のお通夜・お葬儀のため、広島市内に参らせていただいた。私よりもお若い方のお葬儀をお勤めしなければならないことは、とても辛いことである。
数年ぶりにお目にかかったのは、その方の弟さん家族。ご両親の実家である三次での在家報恩講の際には、当時幼稚園や小学校低学年だった子どもさんと一緒に参ってくださったことがある。再会してみると、子どもさんはもう中学生になっていた。時間の経過と子どもさんの成長を感じながら、お勤めした。「自分は何もしてあげられなかった」と涙を流し、「一生懸命仕事をした姉であり、厳しいがんの治療にも決して弱音を吐かない姉、誇りに思える姉でした」と、お葬儀でのお礼の言葉を述べた弟さん。

お葬儀が終わって数日後、弟さんがお母さんと連れだって源光寺に参られた。お礼参りのお二人と一緒に正信偈を唱えた。そして、短いご法話。でも、いきなりこちらからお話しするのをやめて尋ねた。
私「源光寺に参られるのは、初めてですか」
弟さん「いえ、3回目です」
私「あ、そうでしたか」
弟さん「1度目は、じいちゃんのお葬式。2度目は私の長男の初参式(=お寺で行う赤ちゃんの初参り)です」
私「今日、源光寺に参られて、正面のお内陣をご覧になってどんなことを感じられますか」
弟さん「率直に言わせてもらうと、おちつくな。安心するな」

私は、最高のお言葉をいただいたと思った。うれしかった。これほど辛い別れがあっても、お寺を落ち着く場所だと感じていただけることは、住職冥利に尽きる。
そうか、源光寺が弟さんにとって全く初めての場所ではなく、参ったことのある場所として思い出してくださったからこその、あのつぶやきだったと気づいた。
全ての治療を終えて病院から退院された娘さんを、2ヶ月間自宅でつきっきりになってお世話なさり見送ったお母さんは、「お浄土に行ったかな」と涙を浮かべ、ご本尊を仰いでおられた。
「今日のこの感覚を広島に帰っても、いつでも思い出してくださいね」と、お二人を見送った。
そして、これから七日参りの仏縁が始まる。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
仏教説話紙芝居『だいじょうぶだよ へいきだよ』(青少年版 メッセージ動画つき)

築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM
【はじめての浄土真宗】小学生家族とのかけあい法話「なぜ働くの?」

樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
仏教書朗読 『あなたがあなたになる48章』第33章

2020「三好春樹さん公開講演会」前半

2020「三好春樹さん公開講演会」後半

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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