ストリートピアノの動画がきっかけ

2021年4月10日


2020年4月27日。新型コロナ騒動がきっかけではじめた、ハーモニカのオンラインレッスン初日。あれから、まもなく一年になる。 振り返ってみると、レッスンを始めたもう一つ大きなきっかけがあった。第1回目(昨年)の緊急事態宣言が出され、お寺の法務がこれまでのように勤められなくなった。心にぽっかり穴が空いたような無気力状態となり、ただなんとなくYouTube動画を見ていた頃だ。しばらくすると、各地のストリートピアノを演奏する人たちのYouTube動画にはまってしまった。それまでは、ピアノと言うと、ピアノ教室に通う子どもたちの姿か、音大を出たプロの音楽家が思い浮かんでいた。格調が高いゆえにコンサートも敷居が高く感じられ、上品な服装でホールに座り演奏中は咳払いさえも許されない。曲中の盛り上がりに心が揺さぶられても、演奏が完全に終わってからでないと拍手は許されない。拍手のタイミングさえ気分を使う、そんな堅苦しいイメージを持ってきた私。

ところが、YouTube動画で拝見したその演奏は、私の先入観を見事に覆した。まず、演奏者が楽しそうである。最初はだれ一人いない場所であっても、次第に足を止め演奏に聴き入る人が増えてゆく。演奏の途中でも拍手が入り、歓声を上げ、写真を撮り、友人同士でリズムにのり、感動している。時には、演奏者に会っただけで、涙がこぼれる人がいる。冷たいコンクリートだらけの空間が、ピアノの音によってとたんに空気が変わる。温かさや華やかさ・優しさがひろがっていく。音楽を通して、いつの間にか演奏者と観客が一体となっていく。その場で観客からのリクエストを受けたり、連弾や共演の飛び入りも歓迎。自由でまさにライブな場面に、画面を通して視聴している私も心が躍る。 ほとんど暗譜で演奏する彼ら。自分の腕前を披露することより、「聴いてくれて有り難う」「喜んでくれてうれしかった」とつぶやく。そんな演奏者の優しさにふれて、観客は演奏者はもちろん、ピアノを、そして音楽を好きになっていくのだろう。さらに、今日を生きる元気も・・・。私も、その一人だ。

2008年、イギリスでのストリートピアノプロジェクト「Play Me,Im’yours」(私を弾いて、私はあなたのもの)が始まりとされているようだ。日本では2011年に地域再生の一手法として鹿児島市の中央一番商店街に常設されたのが始まりと言われ、現在は全国に30~40か所に常設のストリートピアノがあるとされている。演奏者がいて、観客が集まる。聴いてくれる観客がいて、演奏者の喜びが高まる。それは、仏教が示した「縁起」そのものである。「人はひとりでは生きてゆけない」との言葉を一人でつぶやいているだけでは、あまり意味はない。まさに、人との関わりのまっただ中にある自分を思い起こすこと。また、自分の存在が人を活かしていることの不思議さを思い起こすこと。その生活実感を大切にしたいと思っている一人だ。

さて、私が、ストリートでハーモニカを演奏できるようになるのは、いったい何年後だろうか。(暗譜は無理で~す)

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
2021年源光寺春の彼岸法座ご法話 その1

仏教書朗読 『あなたがあなたになる48章』第45章

仏教説話『だいじょうぶだよ へいきだよ』(英語版)
https://www.youtube.com/watch?v=oaltcYtm0lE
福間玄猷 × 夜な夜なZoomバル コラボ企画その1
https://www.youtube.com/watch?v=YmUHZgFEWQw&t=5069s
築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM
「平和な時代が続いてほしい!」絵本のお坊さんのインタビューに

樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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