ご本尊のお掛け軸は古かった

2021年5月6日

80代のお父さまが亡くなられた。生前、ご本人とお目にかかることはなかったが、源光寺のことをとても気にかけてくださる方だったようだ。葬儀から約一ヶ月後に、初めて七日参りに寄せていただいた。「ようやくお迎えできました」と同居の息子さん。「父が朝晩に手を合わせていたお仏壇です。この際だからと、お仏壇屋さんで少し手直しをしてもらっていたのです」

満中陰の法事を済ませた後に、「浄土真宗では、親鸞さまや蓮如さまのお掛け軸を両脇にかけることが基本となっていますが、いかがなさいますか?」とご提案したら、「ぜひお願いします」とおっしゃってくださった。早速、本山である西本願寺へ手配をし、数日後に届いたお掛け軸を持って再びお宅にお伺いした。すでに掛けてあったご本尊の位置を調整するため一旦外してみると、鏡如上人の裏書きが確認できた。在任期間を調べてみると、1876・明治9~1948・昭和23年とあるので、何代前のご先祖がお迎えなさったかルーツをたどることが出来る。「父のその後の手続きで必要だったため戸籍をとりましたから、先祖をたどってみます」と息子さん。左右の掛け軸も無事掛け終わり、月参りのお勤め。合わせて、写真を撮らせていただいた。「やあ、見違えりました」「ようなりましたなあ」と口々に喜びの声。

家族の葬儀は別れでもあるが、ご遺族にとってはあらたな仏縁の始まりとなる。今まで親がしてきたことを何気なく見ていても、いざ自分がやろうとすると分からないことだらけ。「何も分かりませんから、どうぞ教えてください」と、とても正直にお尋ねくださる。だから、こちらもお話がしやすい。「基本的なことをお尋ねしてすみません」「聞いてもらった方がいいんです。全部知っておられたら、私(=僧侶)の出番はありませんから」と、語らいを重ねていく。今まで目にし、耳にしていたことにこれだけ深い意味があったのかと、さまざまな気づきが重ねられていく。そのご遺族と時間を共にしながら、私自身も仏となられたお父さまの導きを受けているのだ。「これからは、次の世代にも伝えていかなければなりませんから」との息子さんの言葉も、大変心強かった。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
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2021年源光寺春の彼岸法座ご法話 その2

仏教書朗読 『あなたがあなたになる48章』第48章

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「平和な時代が続いてほしい!」絵本のお坊さんのインタビューに

樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
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9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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