うんちで喜ぶ大人に感動 松本健史さんのオンラインサロンに参加

2021年5月12日

介護職の方々が集うオンラインサロンに初参加。「お寺の住職です」と自己紹介すると、皆さんから驚きの声が聞かれた。

このサロンに参加するきっかけは、ふりかえれば2年前。2019年に受講した三好春樹さんの生活リハビリ講座「人間学的認知症介護論」(6回シリーズ)がそれである。介護現場の変遷やご自身の長きにわたる実践、医学の限界や介護現場だからこそ見えてくる人間のすばらしさ・愛しさなど、毎回4時間の講座があっという間に終わった。
数年来、ご門徒さんへのお参りの際に、認知症に関わる不安や家族介護の悩みを聞かせていただくことが多くなっていた。「傾聴」を心がけるのではあるが、私自身、認知症や介護に関する知識があまりにも少ないことが気になっていた。「生老病死のいのちの変化は誰も避けられないものであり、その変化を直視することで、これまで「生」にのみ重きを置いていた自分自身の先入観が覆されてゆくようになる」などとご法話でお話ししてきたが、「老い」や「介護」の現実は知らなかった。また、心のどこかで「認知症にはなりたくない」「家族が認知症になると大変だなあ」という不安を抱えていた。自分自身や家族の老いということも視野に入れながら、学びの必要性を強く感じていたことが受講のきっかけだった。(今秋9月25日(土)には、源光寺で三好春樹さんの講演会-第2弾-を開催する予定である)

その三好春樹さんの片腕として数多くの実践を重ねておられる松本健史さんが、このオンラインサロンの主催者。コロナ騒動においても入居者や利用者の方々との接触が避けられない現場で、さぞお辛い思いをされているだろうと思いながら参加したが、皆さんの表情が明るいことに驚いた。様々な制約がある中だが、介護という仕事に誇りを持ち、自信を持ち、なおも学ぼうという意欲のある方々が集まっていたのだ。今回は「排泄ケア」がテーマだった。両親が祖父母の介護をしていた時期があるので、私も他人ごとではなかった。松本さんからは、そもそも人はなぜ排便をしたくなるのかという問いから始まり、排便に最も適した時間帯や排便に関わる生理的・解剖学的な視点からのお話があった。さらに、介助の負担が軽くなるように工夫された福祉用具の提案などもあった。参加した方々が、翌日の現場ですぐ活かせる内容となっていた。
参加者からも、「排泄ケアは、究極の個別ケアだ」とのお話があった。「うんちが出たことを「よかったね」と喜べたらいいですね。この間も、まるでソフトクリームみたいに美味しそうなうんちが出て、みんなと喜んだんです」「Aさんはこういう方だ、との先入観をもって同じケアを漫然と続けるのではなく、今日のAさんはどうだろうとその時その瞬間・瞬間にベストを尽くす。そのことが、究極の個別ケアです」と目を輝かせて語る職員さんに、私は感動した。

「日本という国は、なんて人を大切にしない国なんだろう」
昨今の我が国の政治の混乱ぶりに、すっかり希望を失っている私だ。しかし、まさに目の前の一人ひとりを大切にしようと関わっている方々がいらっしゃった。このサロンに集う方々といろんな協働が出来たら楽しいだろうなと、思わず夢が広がるひとときだった。

■ご紹介:松本リハビリ研究所ホームページ
https://matumomo.net/
介護職はもちろん、介護職を希望する学生さん、ご家族の介護を担っている方、ご近所のご年配と関わることがある方、自身の老いに不安を感じている方など、どなたにとってもヒント満載のサイトである。YouTubeサイトも、是非ご覧頂きたい。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
仏教説話『だいじょうぶだよ へいきだよ』(英語版)
https://www.youtube.com/watch?v=oaltcYtm0lE
福間玄猷 × 夜な夜なZoomバル コラボ企画その1
https://www.youtube.com/watch?v=YmUHZgFEWQw&t=5069s
築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM
かけあい法話「おかげさまってどんな意味?」

樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
仏教書朗読『みちしるべ 八正道シリーズ 正見 正しい見方』初心忘るべからず

2021年源光寺春の彼岸法座ご法話 その2

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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