三次の紫陽花寺になるかな?

2021年6月23日

昨年、母が挿し木をした紫陽花が花を咲かせた。境内にただ挿しただけで、特別な土の準備はしなかった。だから、その根付きや成長を不安に思っていたが、紫陽花はたくましかった。よく見てみると、狭い範囲で咲いているその花はそれぞれで少し色が違っている。土の成分によって花の色が変わると聞いたことがあったが、隣同士でそんなに成分が違うのだろうか。不思議な気がする。ぱっと見るだけでは同じようだけれど、やはり何らかの違いが色の変化を生んでいるのだろう。十人十色とは「十人いれば十通りの色がある」と、それぞれが違うことを色を用いて表した言葉だ。それから派生して「人はそれぞれ好みや意見が異なっているということ。一人ひとりは、みな別々の趣味や嗜好があって、一律ではないこと」を表しているが、紫陽花の花を見た私は「花も、それぞれなのだなあ」と実感した。

『仏説阿弥陀経』というお経には、「青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光」との言葉がある。これは、「青き色には青き光、黄なる色には黄なる光、赤き色には赤き光、白き色には白き光あり」と読み、阿弥陀仏の浄土に咲く蓮の花のありさまを語ったものである。私たち一人ひとりが、すでに、それぞれの色を持ち、阿弥陀仏の智慧の光明を受けて光り輝いていることを語っている。
私たちは、日常生活の中で、目にしたものに対してすぐに分別(善悪・好き嫌い・損得・得意不得意など)をしてしまう習慣がある。しかも、反射的(かつ無自覚)に。更にその偏った分別を元に、思考が生まれ、言葉を発し、行動を起こして、時には予期せぬ結果が生み出されてしまう。その行動パターンを何十年と繰り返してきている。予期せぬ結果に対して、自分の行動・思考・分別を振り返ることはなかなか出来ず、関わった相手やその出来事を批判することで、自分の正しさを提示しようとする。そんな私たちに、仏教は「反射的に行っている分別に気づき、目の前のいのちや存在そのものをまず観る(=眼横鼻直)ことを教えている。

何気なく見ている草花に、いろんなことを学ばせてもらうこの頃である。急に空が暗くなり、雨が降り出した。この雨で紫陽花もしっかり潤うかと期待したら、10分ほどで雨が止んでしまった。(まあ、なんと残念!)と早速、分別が働いた。通り雨だったようだ。
将来、紫陽花がたくさん増えて、三次の紫陽花寺になったら楽しいな。

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投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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