次々生える草は、私の煩悩と同じだった

2021年8月21日

雨が上がったので、隙間時間に久しぶりの草取りをした。お盆前後の長雨で、草は伸び放題。「草だけが元気だな!」と悪態をつきながら、草取りを続けた。「ああ、これからもずっと草刈りを続けていかなければいけないんだ」と、イライラしながらの草取り。それが、ふとした瞬間に「取っても生える草は、まるで私の煩悩と同じじゃないか!」と、ハッとしたのである。すると、草刈りに対するイライラはどこかへいってしまったようだ。

煩悩という言葉は、「自分中心のものの考え方」と言い換えることが出来る。私たち人間は、「自分中心のものの考え方」から離れることが出来ないと聞かされる。正しく判断しているように思うが、その判断にはすでに「自分を中心にした正しさ」というものがしみこんでいる。でもその判断はほとんど条件反射のような速さであるし、その判断を元にして考え、言葉を発し、行動しているため、あとから「こんなはずではなかった」と後悔することも多々ある。元々の判断そのものを問い直すことがなければ、いつまで経っても間違いの上塗りをしてしまうことになるのだ。法話を聞く度に「そうだったな」と気づかされるのに、しばらく経ったふとした瞬間には、また同じことの繰り返しである。それほど人間の煩悩というものは根深いもので、自分自身でも押さえ込むことは難しい。仏とは、そのような私の姿を気づかせる働きそのものである。つまり、仏さまの働きに遇うのは、臨終や死んだあとではなく、この娑婆に生きている只今なのだ。

世間では、お盆の3日間だけご先祖が帰ってくると捉えるようだ。それに対して浄土真宗は、「仏と成ったご先祖は、いつも私のそばにいる」と伝えてきた。さらに、仏さまの教えに生きる私を護り、導き、毎日の日暮らしの中で様々な気づきを与えてくださる。だから、一人ではないのだ。自らの煩悩に気づかされることは、うれしいことではない。恥ずかしいことで、ふがいないことで、情けないことだ。でも、私が仏さまの教えに出会っていなかったら、うぬぼれと思い上がりの暴走だけで、人生を突き進んでいただろう。いわば、ブレーキのない車で突っ走っていたことになる。恥ずかしさやふがいなさや情けなさにも、充分意味があるのだと受け止められるようになった。

夕食前の一仕事で、お寺の前の道がきれいになった。単純な私の気持ちもすっきりした。(また、草は生えてくるけどな。)

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM
樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
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https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
2021源光寺お盆の法座-編集途中 https://www.youtube.com/watch?v=lGVbdy0cCmA
2021年源光寺お盆のかけあい法話「お盆ってなあに?」

『みちしるべ 八正道シリーズ 正語 正しいことば』
和顔愛語 https://www.youtube.com/watch?v=97s50jH8Rlw
築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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