「このお経は、いつごろ出来たものですか?」

2021年10月19日

新型コロナ騒動が拡がることで、一件一件のお葬儀やご法事の尊さ・大切さを改めて実感している一人である。だからこそ、ご法事が今まで以上に思い出深いものとなるよう、様々な工夫を重ねている。源光寺では、お経の現代語訳も含めてスクリーンに映写し、一緒に読経する試みを始めた。正信偈プレゼンは「衆徒の終活」さまから、正信偈現代語訳は浄土真宗教学研究所浄土真宗聖典編纂委員会さまから提供されているものを組み合わせている。

ある日のご法事。読経と御文章拝読の後、
「ご法事には、いくつもの目的があります。まず、故人を偲ぶこと。そして、ご遺族である皆様ご自身が仏縁に出会っていただくことです」とお話しをした。その上で「今日この場(=源光寺の本堂)で思い出したこと、感じていること、考えたこと、気になっていること、質問などがあれば、一人ひとりお聞かせください。こちら(=僧侶)の勝手な思い込みでご法話を進めないために、ご協力をお願いします」
と問いかけた。

多くの場合は、今日までのことを振り返り「あっという間の○○年でした」「早かったです」というつぶやきが聞かれる。そして、故人との思い出を語ってくださる方や、「現代語訳を初めて見ました」「少し意味が分かってよかったです」と感想を聞かせて下さる方もある。中には「このお経は、いつごろ出来たものですか?」と突っ込んだ質問が聞かれることもある。その時お勤めしたのは「正信念仏偈」。浄土真宗では、一番慣れ親しんだ偈文。「これは、親鸞という方が著した『教行信証』という膨大な書物(=お聖教)の中のエッセンスです。その偈文は、約800年前に著されたものです」とお応えすることができた。その方からのお尋ねがなければ、他の方も疑問に思うことはなかったかも知れない。一人の問いかけが他の方にとっても興味・関心につながり、その後のご法話を主体的に聞いていただけるようになる。どんな疑問・質問が届くかわからないから、とても緊張するひとときだが、うれしい瞬間でもある。

これからも「いま・ここ」を分かち合っている一人として、気軽に疑問・質問を投げかけていただける関係性を大切にしたい。更に双方向のかけあいから、ご遺族の仏縁が更に拡がり、深まることを願っている。これからも、たゆまぬ工夫を重ねていきたい。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM
樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
かけあい法話「亡き父は今どこに?」 https://www.youtube.com/watch?v=dzKZCIKFYLY
『みちしるべ 八正道シリーズ 正定 正しい心の統一』
両極端にとらわれない https://www.youtube.com/watch?v=a8Im5WSchGE
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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