すごい! 子どもも知っていた瀬戸内寂聴さん

2021年12月2日

県内・市内共に新型コロナ騒動が落ち着いているので、延期になっていた学校行事が実施され、子どもたちも充実した学校生活を送っているようだ。この学校では、校舎の至る所に季節のお花が生けられている。「心落ち着く雰囲気の中で、学校生活を送って欲しい」という先生方の愛情の表れ。

絵本の読み聞かせボランティアも、当初の予定通り。11月は、3回訪れた。毎回の持ち時間は、8時20分からの15分間。先日訪れたのは、4年生の教室。少し早く教室に入らせていただき、後ろの方で「朝の会」を見学。担任の先生が上手に導入をしてくださるので、子どもたちも静かに始まりを待ってくれる。こちらが押し付けてもいけないので、私の場合は2冊の絵本を持っていき、読んでほしいと思う方を子どもたちに選んでもらっている。写真にあるのが、その絵本。私は当初、『チコちゃんに叱られる』が選ばれるだろうと予想していた。しかし結果は、『月のうさぎ』。NHKの人気番組で知名度も高いはずの絵本が、選ばれなかったのだ。意外だった。急遽、自分の頭を切り替えて、『月のうさぎ』の紹介に入る。「この絵本を書いたのは、瀬戸内寂聴という女性のお坊さんです。瀬戸内寂聴というお坊さんを知っている人はいますか?」と尋ねたら、4人の子どもが手を挙げた。これは、すごいことだ。つい先日、99歳で亡くなられた瀬戸内さんのことを孫のような年代の子どもたちも知っていたのだ。きっと、家族と一緒にご飯を食べながらニュースを見ていたのだろう。その時の話題を、子どもたちはしっかり思い出したのだ。「このお話は、これまでにも何人もの方によって描かれてきました。私自身、このお話を子どもの頃から何度も聞いてきました。そして、更に昔の2500年前のインドでも語られていたお話です」と紹介した。子どもたちの興味・関心はグンと高まったようだ。

読み進めるうちに、教室の空気がシンとしてくる。読みながら、この絵本を題材にしてお寺の子ども会で朗読劇に取り組んだ当時を思い出した。次第に感情が入っていく。「おじいさんのための食物を上手く探せなかったうさぎが、自分の身を火の中に投じて食べてもらおうとした場面」が最大のクライマックス。胸の高まりを抑えながら読み終わった時、子どもたちからの大きな拍手が聞こえてきた。一人ひとりがこの物語どのように受け止めたかは分からない。ただ、部分月食が話題になった時季でもあったので、子どもたちがふと月を眺めた時に、今日の絵本を思い出してくれたらいいなあと思った。

読み聞かせが終わると、毎回、校長室で記録ノートを書き、お茶を頂きながらボランティア仲間と絵本談義。校長先生も「この物語は小さい頃に読んで、心に残っていました」とお話くださった。絵本を通して、話題が展開していくのがとても楽しい。自分たちでは選ばないようなジャンルのものも、あえて私たちが提供することで、子どもたちの世界が広がっていくなら、うれしい。
多くの方々に支えられて日々成長を重ねることが出来る子どもたちは、幸せ者である。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
『新々みちしるべ 菩薩シリーズ』教化-弥勒菩薩 智慧は愚かな暗い心を明らかにする https://www.youtube.com/watch?v=jzDJ_qnrVU0
2021三好春樹さん公開講演会-後半 https://www.youtube.com/watch?v=1EfSKRhaGNw
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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