今では珍しくなった親鸞聖人絵伝蒔絵 ご当家もびっくり

2022年12月15日

あなたは、お仏壇の扉にこのような蒔絵が施されているのを見たことがありますか?
それぞれの絵柄から、誰のどのような場面か自由に想像してみてください。
また、それぞれに題名を付けてみてください。

年末まで、在家報恩講参りが続きます。
あるご門徒のお宅に参らせて頂いた時のことです。
そのお宅には毎年寄せていただいており、20年以上もご縁を重ねてきました。
ところが、今回大発見がありました。
お仏壇の蒔絵が素晴らしいのです。その図柄は、浄土真宗開祖・親鸞聖人にちなんだものだったのです。

お参りはすべて1時間に1件(移動時間込み)として予定を組みますので、続きの場合はやはり気ぜわしいのです。特に、ご法事などが集中する土日はもう大変です。
「できるだけ家族でお参りしたい」
とおっしゃってくださるこちらのお宅は、ふり返ればずっと土曜日のお参りだったのです。
だから、私も心に余裕がなく見過ごしていたのでしょう。
今回初めて、この素晴らしさに気づきました。
そして、このような蒔絵がなぜ珍しくなったかというと、
1.家の建て方の変化などによって仏間を確保できず、小さなお仏壇を迎える方が多くなった
2.浄土真宗のお宅でも、西方極楽浄土を現す金仏壇より家具調仏壇が増えてきた
3.親鸞聖人の絵伝に沿った蒔絵を施せる職人さんが少なくなった
などの理由になります。

それらの点から、
「このお仏壇は素晴らしいものです!!」
と申しあげたら、ご当家ご家族の皆さんは、
「そうなんですね。初めて知りました」
と驚きつつ、このお仏壇を迎えてくれた先代に感激したご様子でした。

これからも、ずっと相続されたらいいなあ。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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