親鸞聖人ご誕生八五〇年・立教開宗八〇〇年慶讃法要をご縁に、三次組では去る5月に協賛行事として帰敬式を実施しました。帰敬式を一言で説明すると、法名をいただく式のことです。法名は亡くなったあとの名前として葬儀に先だってもらうものだ、ととらえている方がまだまだ多いようです。
本来は、本人が元気なうちに京都・西本願寺で帰敬式を受け、本願寺住職(ご門主さま)から法名が授与されるものとされています。それは、仏弟子としてまた浄土真宗の門徒としてお念仏を喜ぶ人生を共に歩む名告りであることに意味があるからです。
ただ、近年は「本願寺までお参りする体力がない」「年を重ねた家族をおいて本願寺には参れない」などというご相談も多くなっていました。だから、今回のように地元で受式出来ることは本当に有り難いことでした。当日は、5歳の子どもから90代の方まで全体で90名を超える方々が組内のお寺さまにお集まりになりました。源光寺からは10名の方が受式されました。夏を思わせる暑さの中でしたが、皆さんが無事に受式を済まされました。「家に帰られましたら必ずお仏壇にお参りをして、ご家族にも法名を見てもらうように」との締めくくりのお話もありました。
「元気なうちに受けることが出来てよかったです」「夫婦一緒に受けられてうれしかったです」など、喜びの声も聞かれました。今回の帰敬式受式がきっかけとなり、一人ひとりの更なる仏縁の深まりにつながってくだされば、住職としても大変うれしいです。