本堂に生の歌声とピアノが響き渡る お寺deコンサート

2024年10月23日

「お寺が気軽に足を運べる場所となり、音楽をより身近にふれていただくご縁を作りたい」そんな趣旨で、「お寺deコンサート」が各地で行われてきました。一昨年、実行委員さんからのお声かけを受けた時、門信徒会との共催という形で快諾しました。源光寺では、毎秋に「トーク&ライブ一期一会」を開催しており、今年で22回目です。三次市在住の三待美早穂先生・福山市在住の上杉智穂先生という、第一線のプロをお招きするご縁に恵まれたのでした。創建370年という節目にあたる源光寺にとっても、記念すべきコンサートになりました。

準備段階では、これまでオルガンしかなかった本堂にアップライトピアノを運び込みました。20年近く使っていなかったので、2度の調律が必要でした。実行委員会のつながりで、被爆ピアノを修復し、各地での演奏活動に取り組んでおられる矢川光則さんが、広島から調律においでくださいました。総作業時間は6時間を超えていたのではないでしょうか?実行委員である古川先生とは、会場の下見や印刷物の確認・チケット販売の現状・参加者の把握など度々の打ち合わせ。門信徒会としても、役員会を開催し役割分担やチケット販売など、入念な打ち合わせを重ねました。

10月5日いざ当日。汗ばむ陽気で、本堂もまだクーラーが必要でした。午前中のリハーサルで思わずうるっときた私。開演前には、これまでのトーク&ライブでは最も多い、90名を超える入場者を数えました。披露された歌は仏教讃歌ではじまり、日本歌曲・オペラ・童謡・歌謡曲などバリエーション豊かでした。皆さんも手を叩いて盛りあがったり、一緒に歌ったり、しみじみと聞き入ったりと、とても思い出深い2時間となりました。縁側では、山本貴代美さんの「パステルアート展」も同時開催。独学で取り組んでおられるそうですが、見るだけでもほっこりするステキな作品がたくさん飾ってありました。購入された方もちらほら、私も「青い鳥」の額を購入しました。

能登半島地震に続く豪雨災害など心痛む出来事が多い今だからこそ、音楽を通して、お互いを思いやる温かさを大切に育んでいきたいと思いました。そして、この日の思い出が一人ひとりの人生の支えとなってくださるなら、とても嬉しいです。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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