浄土真宗開祖(宗祖)である親鸞聖人のご誕生八五〇年・立教開宗八〇〇年という節目に、記念の法要や行事が、昨年から各地で行われています。今回の前進座特別公演もその一環です。
今日、福山リーデンローズで開催された公演を観劇しました。源光寺は、備後教区三次組というお寺の行政区に所属しており、三次組では大型バス3台で駆けつけました。およそ2000人入る大ホールが、教区内の僧侶・門信徒でほぼいっぱいだったようです。ご年配の方だけでなく、子どもたちの姿もちらほら。
「花こぶし」という一つの作品に仕上げるまでのご苦労は勿論、今年8月までの全国巡回に関わるご苦労にも思いを馳せると、これは並大抵のことではないと頭が下がりました。同時に、「自分にとって大切なもの」をどのような工夫をして、大切な人に手渡し、分かち合うことが出来るか。わが身に引き当てて考える絶好の機会になりました。
その他、いくつかの気づきがありました。その一つを挙げるなら、劇中にお念仏を申される場面が何度かありました。私は「ココは受け念仏かな?」と思いましたが、ほかにどなたも申されなかったので私もタイミングを逃してしまいました。ちょっと残念な気がしました。一般のコンサートでも、拍手のタイミングが難しいことがありますね。今回も私と同じように気づきながら、お念仏申すタイミングが分からなかった方がいらっしゃったかも知れません。
この公演に出遇った方々が、親鸞聖人や恵信尼さまそして浄土真宗の教えに更なる関心を持ってくださるなら、とても嬉しいです。
平安末期から鎌倉時代へ。世の中は天災・飢饉・疫病の上に戦乱が続き、末法思想に覆われていました。法然上人と共に、救いを求める全ての人々を救わんと「南無阿弥陀仏」のお念仏を広めた親鸞聖人。そして、親鸞聖人と堅い絆で結ばれた、妻・恵信尼は、親鸞聖人を支え“伴走”した、自立した一人の人間として、その波乱万丈の生涯を送られました。1921年に発見された、末娘・覚信尼と交わした十通の手紙「恵信尼消息」を頼りに、妻・覚信尼の視点で、夫として家族としての親鸞聖人の姿を描きます。-本公演案内より引用-