先日、あるご門徒さんの満中陰のご法事を勤めさせていただきました。ご当家のご親戚には、お寿司屋さんがおられます。ですから、これまでにも手作りのお斎(=ご法事での食事)を振る舞ってくださっていました。やはり、私たちは食事をご一緒することで、自然に故人の思い出がよみがえったり、互いの近況を報告し合ったりと、悲しみの中にもほのぼのとした雰囲気になるものですよね。だから、お斎の時間は、とても大切だと思っています。
今回のご法事では、新型コロナ感染症の影響でご一緒にお斎を頂戴することは出来ませんでしたが、「お寺に帰って皆さんで召し上がってください」と、巻き寿司などを持たせてくださいました。帰って「仏さまのお下がり」としていただきました。中でも、タケノコ寿司にはびっくりしました。タケノコ寿司が生まれて初めてというだけでなく、旬の食材ということもあってとてもおいしかったです。三次市内の老舗のお寿司屋さんですが、様々な工夫を重ねておられることにも感動しました。
一生懸命お世話をくださっていた姪御さんが
「今回のお通夜・お葬儀で、お寺さんからお聞きしたお話がとても勉強になりました。叔母が亡くなったことで、自分もそろそろこのようなことを考える年齢になったんだなあと思いました。今日のご法話でお話しされたように、叔母さんの思い出話をたくさん聞いておこうと思いました」
と、キラキラした眼で語ってくださった姿が印象的でした。私も、少しはお役に立てたでしょうか?今回のご法事が、姪御さんご自身の更なる仏縁へとつながってくださるなら、なおうれしいです。
■ご紹介:2022年源光寺春彼岸法座ご法話 その4
https://www.youtube.com/watch?v=jLM1BlfyRqw