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自分が優位に立ち、自分の考えを押し通すこと、それは、強さとは言えません。
本当の強さとは、違いを認め、相手を受け入れること、思いやりの心をもち、相手を理解しようとすることです。
本当の強さをもてば、戦争は起こらないはずです。
過去に起こったことを変えることはできません。
しかし、未来は創ることができます。
悲しみを受け止め、立ち上がった被爆者は、私たちのために、平和な広島を創ってくれました。
今度は私たちの番です。
被爆者の声を聞き、思いを想像すること。
その思いをたくさんの人に伝えること。
そして、自分も周りの人も大切にし、互いに助け合うこと。
世界中の人の目に、平和な景色が映し出される未来を創るため、私たちは、行動していくことを誓います。
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これは、広島市で今朝開催された平和記念式典での、子ども代表による「平和への誓い」の一部抜粋です。今回は、ロシアとウクライナの戦争が5ヶ月以上続く中、国連事務総長が12年ぶりに参列するなど、平和への取り組みについて考える気運が高まっていると思います。
源光寺でも、この夏のサマースクールで、子どもたちと「ビッグ折り鶴」をつくりました。小さい頃の思い出がきっかけで、大きくなった時に「平和」に対する関心が芽生え、行動できる人になってほしいと願っているからです。各班で協力しながら作ってもらおうとしましたが、実は、折り鶴を折ったことのない子どももいました。平和教育の本場である広島ですから、皆が佐々木貞子さんのエピソードと共に折り鶴づくりに慣れていると思っていました。昨今は、教育内容が更新されていく中で新しい科目が増え、折り鶴づくりまで時間がとれなくなっているのかも知れません。だからこそ、多様な学びを補完する地域の役割もあるのだと思い直しました。
今日だけでなく、8月9日(長崎原爆の日)・8月15日(終戦記念日)などを通して、「なぜ人間は、おたがい仲よく、平和に暮らせないのだろう」(「アンネの日記」より)、そして、「平和をつくるために、何かをする人になってください」とおっしゃった大 塚 信さん(福山市・ホロコースト記念館理事長)の言葉を何度も振り返ります。