「今年こそは」という願望が かえって自らを苦しめるかも

2022年1月13日

世界で急拡大をしている新型コロナウイルス感染症の第6派。広島県はこれまで県内一部で出していたまん延防止等重点措置を、明日から県内全域に拡大をすると報道されました。その影響で、源光寺としても諸行事の対応が続いています。御正忌法座は住職のみのお勤め、仏教入門講座や地域のおこよりなどは中止となりました。その先の見通しも、まだはっきりしていません。また、「つどい・さんあいのなかまたち展」を開催しているはらみちを美術館(三次市)は、明日1月14日~31日まで閉館と決まりました。よって、1月15日に予定していた絵本の読み聞かせも中止となります。本当に残念です。

いただいた年賀状には、「今年こそは・・・」「早く元通りの生活に戻れたら・・・」という切実な声が多く見られました。最近では、「今年になって、またこんなにひどくなるなんて・・・」などと嘆きの声も聞かれます。正直なつぶやきとしては、私も同感です。「○○だったら」と願いを持つ気持ちもうなずけます。
「その昔は、戦乱・疫病・大火・地震などが発生した場合、都を移転し年号を切り替える(=改元)ことで政情や人心の安定を図った」と学んだことがあります。だから、現代の私たちも「年が明けたら、すべてがリセットされてまっさらな日々が始まる」と考えたくなることは、ごく自然なことかもしれません。

しかし、仏教では、「すべてのことは、互いにつながりあって生まれ起こっている」(=因縁生起)と教えます。だから、年が明けたから、総理大臣がかわったからといって、すべてをリセットすることは出来ないのです。昨年までのあらゆる分野の未解決の問題を抱えながら、今年も生きていかねばなりません。ましてや、目の前の現実と自分の願望があまりにかけ離れてしまうと、そこに苦悩が生まれます。仏教は、その苦悩を超えるために「(自分の計らいをはさまず)まず、物事をありのままにみつめる」(=如実知見)ことを勧めたのでした。その上で、「こんなはずではなかった」と現実否認をするのではなく、「状況がしっかり見えていなかったな」「このような中でも、最前線で踏ん張って下さる方々がいらっしゃるのだな」「今、自分に出来ることをもう一度考え直そう」と、この私の視野を広げ深める働きが仏教の本来の役割だった、と思い返しながらこの記事を書いています。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
浄土真宗本願寺派ホームページhttp://www.hongwanji.or.jp/
築地本願寺(浄土真宗本願寺派)ホームページ https://tsukijihongwanji.jp/
源光寺ホームページ http://www.genkouji.com/
【はじめての浄土真宗】「正信念仏偈」現代語訳を聞くhttps://www.youtube.com/watch?v=XHidnswZxQM
樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/
絵本のお坊さんブログ http://genkouji.com/blog/
絵本のお坊さん-福間玄猷YouTubeサイト
https://www.youtube.com/channel/UCc73yUyaufMqtftsDFuoCoA?view_as=subscriber
2021年源光寺報恩講法座ご法話 その4

『新々みちしるべ 菩薩シリーズ』理知-普賢菩薩
偽り むだ口 悪口 二枚舌を使わず https://www.youtube.com/watch?v=ferhaRGkUno
2021三好春樹さん公開講演会-後半 https://www.youtube.com/watch?v=1EfSKRhaGNw

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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