変わる時には、根気と願いが必要だ

2020年5月5日

今、初心者ユーチューバーとして新しいチャレンジをはじめた。
「皆さまの参拝を待つ」お寺から「仏法を発信する」お寺へと変わるための、具体的な一歩だ。
お金をかけずにチャレンジ中だから、スマホで撮影、Da Vinci Resolveで編集作業を行う毎日だ。

YouTube動画撮影と編集に関わる、私の試行錯誤
1.具体的な前例を知る
2.先輩YouTuberの動画をたくさん見て、自分のイメージを広げる。
3.先輩YouTuberに具体的な話(機材・編集ソフト・経費・苦労や失敗例・視聴者の反応など)を聞く。
4.自分で調べ、具体的な道具をそろえる。
5.自分で撮影してみる。
6.自分の話の下手な様子にショックを受ける。
7.数ある編集ソフトの中から、自分の条件に合う物を選び、使ってみる。
8.わからないことは、あちこち検索して調べてみる。
9.調べたことをヒントにやり直してみる
10.トライアル&エラーを繰り返す。
11.どうしてもうまくいかず、その日はあきらめる。
12.再起動をすると、案外うまくいくことがある。
13.どれだけ調べても、解決方法がわからないことがある。
14.他のソフトにすればよかったかと、誘惑に駆られる。
15.一つの動作もすぐ覚えられないため、何度も説明動画を見なければならない。
16.ソフトではなく、パソコン本体が問題を抱えていることがある。
17.一つの動画を作るのに、莫大な時間がかかる。
18.できあがったと思って保存していても、次にはなぜか設定が変わって再生できず、また一から作り直さなければならないことがある。
19.がんばって「やっとできた!」と思っても、先に取り組んでいる人からすると、全く足下にもおよばない。
20.でも、最初の願いを思い起こし、再びソフトを開き直す。

 動画を作るためにたった一つのパソコンソフトを使うだけでも、これだけの時間と手間を必要とする。
つまり、トライアル&エラーだ。作り始めたからといってすぐには形にならないし、
形になるまでは周りの人にも待ってもらわなければならない。
もし、自他共に時間や手間を嫌って途中で投げ出してしまうなら、変わることは出来ないし、いつまでも新しい境地へとたどり着くことは出来ない。

このことは、新型コロナ騒動が沈静化した今後の社会構造や世界の動向を考える上でも、共通点があると思った。
「新型コロナ騒動がきっかけとなって、世界は大変革を迎える」との論説は多く聞くが、
その大変革は決してパソコンの画面上に現れるものではない。
「2020年にはこんなことがあったのか」とドキュメンタリー映画を鑑賞するのとは訳が違う。
私たちは、確かにその大変革のまっただ中を生きなければならないのだ。

それは、これだけの手間と根気を要する話なのだ。
1.次の時代の手本となる具体的な前例を見つけられるか。
2.為政者の都合のよいように庶民に押しつけるものではなく、一人でも多くの人々が共有できるも  のとなるか。
3.その前例のメリット・デメリットをきちんと知ることが出来るか。
4.その前例を取り入れるには、私たちは何を準備する必要があるのか。
5.(今までと違う)前例を導入した時の混乱に対して、様々な分野にわたる微調整を投げ出すこと  なく続けていけるか。
6.そもそも何のためにこの前例を取り入れたのかという願いに、常に立ち返ることができるか。

誰かを批判したら解決するということでは、決してない。
目新しさや雰囲気で強力なリーダを選んだらなんとかなる、という単純な問題ではない。
専門家の指示に従っていたら、大変革が終わっていたという話でもない。
必ず歴史に残る大変革の渦の中にもまれながら、一人ひとりが何を考え、どう行動し、何を語ったかが、次世代の世の中を創っていく種になるのだ。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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