実は、同じものは一つもなかった。

2020年5月7日

築山の掃除を通して、家族との会話も増えた。
「これまで、この時期はどんな手入れをしていましたか。」
「枝の剪定をするにはどんな道具が使いやすいですか。」
「噴霧器で除草剤をまく時に注意することがありますか。」
お互いが元気なうちに、教えてもらえることはとても心強いと思うこの頃だ。
さらには、築山の掃除を通して、新しい発見があった。
これまで長い間、同じ「築山」として見えていたが、実際は同じものは一つもなかったことに気づいた。
それぞれの草花はその年ごとに新しい芽を出すし、その時の気温や風の当たり具合・お天道さまの照り具合で違った姿を見せている。
雑草だと思って数日おきに取ってしまっていた草にもどうやら「マツバウンラン」という名前がついていたこと。
更に、半月前の2019年11月と今日(2020年5月)では、見え方が違っていること。
何せ、今年は新型コロナ騒動がきっかけで毎日築山に入り草取りをしたので、関心の度合いが格段に高まっている。
「草取りをがんばったから、きれいになったな。」
「シャクナゲが散ってしまった。」
「いや、あそこにまだ草が残っていた。」
「枯れたように見えた枝から、新芽が出ている!」
「ツツジが咲くようになった。」
「あそこに、もう新しい草が生えている。」

 日頃で会う人たちも、実はこの「築山」と同じかもしれない。
例えば、長い関わりの中で「田中さんは、00な人だ」と、枠をはめて見てしまっている自分に気づいた。
本来、人の性格は多面的であるにもかかわらず、自分との関係性で見せたその一面だけを切り取って、
「00な人」と決めてしまい、他の人との関係で違った面を見せていることにはなかなか思いが至らない。

 そうか、「築山」を見て終わるのではなく、「築山」にある1本1本の草や木、そして花をそれぞれのものとして眺めていこう。
さらに、今日はどんな姿が見えるか。明日はどんな姿になるか、諸行無常なる姿を発見してみよう。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
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7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹林葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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