「月をさす指のたとえ」から見直す日常

2021年1月19日

夜中にぐずる我が子を抱いて、外に出たとしよう。
お月さまが煌々と輝いていた。
あなたは、思わずこう声をかけるのではないだろうか。
「00ちゃん、お月さまが出てるよ」と。
小学生にもなれば、これまでの経験から、直接月を見つけることが出来て、その子はこうつぶやくだろう。
「あ、ほんとだ。きれいだね。うさぎさんもいるよ!」
でも、我が子が幼子だったら、どうだろうか。
まだ自分では、お月さまを見つけることが出来ないだろう。
そんな時、あなたはどうする?
「なんて馬鹿なやつだ」と我が子を頭ごなしに怒るだろうか。
そんなことをしたら、余計に子どもは泣き叫び、あなたは連れ合いから怒られるだろう。
あなたは、夜空に輝くお月さまを指さして「ほら、あそこだよ」と教えてあげるのではないだろうか。幼子は、あなたの指を見たあと、その指が指している先のお月さまにようやく気がつくことができるだろう。
もし、幼子がいつまでも指を見ていたとするなら、あなたはこう声をかけるだろう。
「この指は、おまえにお月さまの美しさを指し示すための手立てなのだよ。指ばかり見て、お月さまを見ることが出来なかったら、この指の意味はないのだよ」

これは、仏教において「指月のたとえ」として長年伝えられてきたエピソードである。
私たちが日頃耳にしている経典の言葉は、いわば指にあたる。
私たちが本当に出会わなければならないのは、月であり、それは経典の言葉が指し示した本質であり、真如であるということ。

そのように見直してみると、この娑婆世界は私たちに本質・真如に気づかせる様々な手立てであふれていると言える。その手立ても、仏さまの働きの表れなのだ。だから、何気ない日常生活であっても、仏さまの導きを受けているということが出来る。そうだ。仏さまの導きに出会うのは、死後でもなければ、臨終でもない。まさに「ただいま=平生」なのだ。なんと力強いことだろう。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
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■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
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2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
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わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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