源光寺もお斎を再開 問い学ぶことを止めない

2023年5月9日

新型コロナ感染症やロシアとウクライナが関わる戦争など、人生には思いがけない出来事が起こるものですね。当初はその現実を受け入れることが出来ず、まるで映画のワンシーンを見ているような錯覚を感じることもありました。日にちが経過する中でその現実に少しずつ対応すると同時に、これまで代々受け継いできたもの問い直しが始まりましたね。本当に大切なもの・あんまり大切ではなかったもの・もう取りやめた方がよいもの。しかも、その問い直しの結果は一人ひとり違うと思います。

私は、源光寺を預かる住職として、法座とお斎は本当に大切なものの一つだと思っていました。ただ、感染対策という配慮がどうしても必要ですから、法座を中止(住職だけでお参り)せざるを得ないこともありました。午前中だけの法座にしてお弁当は持って帰ってもらったことや、手作りは心配なのでお弁当をお配りして本堂でバラバラに召し上がっていただくこともありました。

ただ、感染状況が少しずつ改善されていく中で「やっぱりみんなでお寺の御斎を食べたいですね」という声も上がり始め、さらに「お寺さんだけではその準備が大変でしょうから、手伝いますよ」というお声も頂き、2020年1月御正忌法座を最後に中断していた法座のお斎を、今年の4月永代経法座(ご講師は佐藤知水先生でした)からようやく再開することが出来ました。お参りくださった皆さまが楽しそうに召し上がってくださっている様子を見て、私もとてもうれしかったです。

5月8日から、新型コロナが季節性インフルエンザと同じ5類に移行しました。これからは、一つひとつが日常に戻っていくのでしょう。ただ、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」にならないよう、この3年間を折々にふり返り記録しながら「この新型コロナから、私は何を学んだのか?」を問い続けたいと思います。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA