あらたに「仏の子」が仲間入り お寺の子ども会開校

2023年6月4日

源光寺では、
《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》
そのような交流館を目指して、子どもからご年配の方まで世代を超えた活動を続けています。

新型コロナの影響を受けたこともあり、この3年間はお寺の子ども会メンバーが減少していました。新入生もなく、高学年になると塾や習い事・スポーツ少年団などの活動が盛んになるため、欠席する子どもたちも多くなっていました。私や家族の体力・気力の変化などもあり、内心(いつまで続けられるかな?)と思い悩むことも多かったです。

そんな中、5月に「ルンビニー子ども会」の新年度がスタートしました。今年度は、新入生をなんと7人も迎えることが出来ました。合計で17名のスタートです。保護者の方の口コミのおかげでした。びっくりするやら、うれしいやら。久しぶりに、私のテンションも上がりました。

当日は、簡単な作法の紹介をした後、献花献灯献香と誓いの言葉。みんなで「正信偈」をお勤めし、ご法話をしました。「皆さんの正面にお立ちの阿弥陀如来という仏さまは、あなたの応援団です。そして、その教えを聞き続けてきた玄猷先生もあなたをずっと応援します」とお話ししました。その後1時間は身体をたくさん動かすゲームでした。かつて体育大学の先生をされていたご門徒さんに教えてもらいながら、新入生ともわいわいガヤガヤ楽しい時間でした。絵本『あわてんぼううさぎ』の読み聞かせに続いて、おやつを食べて解散となりました。

在校生も心なしかテンションが上がっており、新入生のお経の本をめくってあげたり、お念珠の持ち方を教えてあげたりと世話を焼いてくれていました。私はその様子を眺めながら、ほっこりした気持ちに浸っていました。

保護者の方からも「子どもたちが増えてよかったですね!」「今年のサマースクールはいつからですか?」「そうめん流しは出来そうですか?」などと声をかけてもらいました。月1回(第4土曜日)2時間半(9:00~1130)ほどの活動ですから、たいしたことは出来ません。でも、子どもたちには、「自分は一人ぼっちじゃない」ことをいつでも思い出して欲しいのです。応援団は、親や学校の先生だけでないことを知って欲しいのです。かつて、私たちが地域の方々に支えてもらったように、今度は地域の大人である私たちが子どもたちを応援する番だと思っているのです。

次の週に、地元の小学校へ読み聞かせに行きました。子ども会に入ってくれた1年生と廊下でバッタリ会いました。「玄猷先生ですか?」とうれしそうに声をかけてくれたので、「ハイ、そうです、玄猷先生ですよ。この前は有り難うね!!」と返事をすると、その子どもはよほど驚いたのかうれしかったのか、思わず尻餅をついて座り込んでしまいました。私もびっくりして「大丈夫?」と声をかけました。

その日の夜に開催した仏教婦人会の会議でも子ども会のお話をすると、役員の皆さんが大変喜んでくださいました。仏教婦人会の活動の一環として、初参式開催を通じて「仏の子どもを育てます」という願いが受け継がれてきました。地域の子どもたちを応援したい、支えていきたいという願いをお持ちの方がいてくださることを、とてもうれしく感じました。

これからも、心ある方々のお力とアイデアをいただきながら、地域の子どもたちへの応援を続けていきます。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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