■ご紹介:やなせなな「さくら」
https://www.youtube.com/watch?v=2FTBd2X-P6I
大切なご家族が亡くなられた後に勤まる七日参り。
お宅にお参りをさせていただく時、これまでは
「お寺さん、一週間が早いですね」
と声をかけてくださっていました。
あるお宅以外は。
そのお宅では、
「00さん、一週間が早いですね」
と声をかけた私に、
「私は一週間がすごく長いんです。主人が亡くなって一人なので、どうやって時間をつぶそうか困っています」
とつぶやいておられました。
「桜の花を見るだけで腹が立ちます。早く散ってしまえばいいのに」
大切なわが子を亡くしたお母さんのつぶやきです。私自身、ハッとさせられました。
前後の文脈がありますから、この一言ですべてをお伝えすることは出来ませんが、同じ桜でも一人ひとり受け取り方は違うこと、また、同じ人であってもその時の置かれた状況で、受け止め方は大きく変わるということを思い知らされました。
このような現場での失敗や教えてくださることの積み重ねから、私自身の思い込みをまずは横に置くことを学びました。そして、お尋ねから始めるようになりました。
「私の先入観で一方的にお話をしてはいけません。そこで、お尋ねから始めたいのですが、今日、この場で感じたり、考えたり、思い出したり、気になって尋ねてみたいことはありますか?どんなことでもいいので、お聞かせいただけますか。それを聞かせていただいて、仏さまのお話につなげていきたいと思います。よろしくお願いします」