桜が散り始めました あなたは何を感じますか?

2024年4月10日

■ご紹介:やなせなな「さくら」
https://www.youtube.com/watch?v=2FTBd2X-P6I

大切なご家族が亡くなられた後に勤まる七日参り。
お宅にお参りをさせていただく時、これまでは
「お寺さん、一週間が早いですね」
と声をかけてくださっていました。
あるお宅以外は。

そのお宅では、
「00さん、一週間が早いですね」
と声をかけた私に、
「私は一週間がすごく長いんです。主人が亡くなって一人なので、どうやって時間をつぶそうか困っています」
とつぶやいておられました。

「桜の花を見るだけで腹が立ちます。早く散ってしまえばいいのに」

大切なわが子を亡くしたお母さんのつぶやきです。私自身、ハッとさせられました。
前後の文脈がありますから、この一言ですべてをお伝えすることは出来ませんが、同じ桜でも一人ひとり受け取り方は違うこと、また、同じ人であってもその時の置かれた状況で、受け止め方は大きく変わるということを思い知らされました。

このような現場での失敗や教えてくださることの積み重ねから、私自身の思い込みをまずは横に置くことを学びました。そして、お尋ねから始めるようになりました。

「私の先入観で一方的にお話をしてはいけません。そこで、お尋ねから始めたいのですが、今日、この場で感じたり、考えたり、思い出したり、気になって尋ねてみたいことはありますか?どんなことでもいいので、お聞かせいただけますか。それを聞かせていただいて、仏さまのお話につなげていきたいと思います。よろしくお願いします」

 

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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