決して見捨てないお方がいらっしゃるよ! 態度で伝える私でありたい

2024年4月15日

4月から、地元保護司会サポートセンターの当番を勤めることになりました。
組内僧侶でもあり、当時現役保護司であられた方からお話を聞いた時「保護司は浄土真宗にも大変縁の深いことだから、声がかかったら断らないこと」と言われていました。私自身、就任していつの間にか10年以上が経過しています。

この保護司制度の立ち上げは、明治21年に金原明善、川村矯一郎を中心とした慈善篤志家の有志が、監獄教誨と免囚保護を目的として設立した静岡県出獄人保護会社にさかのぼることができます。同会社の設立を契機として、各地に釈放者保護団体が、浄土真宗本願寺派、真宗大谷派等の仏教教団、僧侶や一部のキリスト者によって設立されたことを知って、先ほどの言葉に合点がいったのでした。

ある先輩保護司さんの声を紹介しますと、
「あくまでも法務大臣に任命された国としての活動なので、対象者に直接仏教を伝えることはありま せんし、決められたルールの中での活動ですが、「決して見捨てないお方がいらっしゃるよ」と、言葉でこそ発しなくとも態度で伝えたいです。犯罪者、という世間の風当たりは想像するよりも強いでしょうし、場合によっては対象者のご家族でさえ見放される可能性もあります。私はあなたの味方であるということ、決して独りぼっちじゃないという事が伝わってくれたらと思います」

保護司は、民間人としての柔軟性と地域の実情に通じているという特性を生かし、保護観察官と協働して保護観察に当たるほか、犯罪や非行をした人が刑事施設や少年院から地域社会に戻ってきたとき、スムーズに社会復帰を果たすことができるよう、釈放後の住居や就業先などの帰住環境の調整や、地域の方々に立ち直り支援への理解と協力を求める犯罪予防活動を行っています。(保護司は、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティアです。保護司法に基づき、法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員とされていますが、給与は支給されません)

私も古川さんのように、阿弥陀如来からいただいている智慧と慈悲のお心を胸に、保護司会活動にかかわっていきます。

■ご紹介:他力本願ネット
人生を立て直すお手伝い。保護司という活動とは。|古川佐奈江さんインタビュー
https://tarikihongwan.net/category1/souryo/26786.html/

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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