本願寺広島別院で行われた全国保護司研修会で、中本忠子さんのお話をお聞きした。
中本さんは、保護司の活動を続けながら自宅を開放し、
貧困や虐待などによって居場所のない子どもたち、さらに、暴力団からの離脱者を家に招き
365日食事を提供しながら関わりを続けておられる方で、
その篤信な活動を讃えて「広島のマザーテレサ」とも呼ばれている。
青少年が問題行動に向かうきっかけは、孤独・空腹・家庭環境だそうだ。
家庭で親からの虐待や育児放棄があり、食事を作ってもらえない。
「空腹を紛らわすために薬物に手を出す」という子どもに出会ったことで、
中本さんの食事提供が始まったそうだ。以来、40年以上も活動を続き、
その取り組みはNHKなどにも取り上げられ、その活動の輪も広がっている。
私自身も、全国で展開されている「子ども食堂」に興味・関心があり、
広島県北の田舎でもどうすれば開催できるだろうかと模索を続けているため、駆けつけたのだった。
近代的な更生保護思想の源流は,明治21年に金原明善,川村矯一郎を中心とした
慈善篤志家が設立した静岡県出獄人保護会社に求められる。
さらに、同会社の設立を契機として、各地に釈放者保護団体が浄土真宗本願寺派・真宗大谷派等の仏教教団、
僧侶や一部のキリスト者によって設立されるようになったとある。
このように始まった日本の更生保護事業は、その後も民間の活力によって拡大する一方、
次第に国の刑事政策の中に取り込まれ、昭和14年の司法保護事業法によって、国の制度として明確に位置付けられた。
現在の更生保護の基本法である更生保護法第1条には、
「この法律は,犯罪をした者及び非行のある少年に対し,社会内において適切な処遇を行うことにより,
再び犯罪をすることを防ぎ,又はその非行をなくし,これらの者が善良な社会の一員として自立し,
改善更生することを助けるとともに,恩赦の適正な運用を図るほか,犯罪予防の活動の促進等を行い,
もって,社会を保護し,個人及び公共の福祉を増進することを目的とする。」
さらに、保護司は、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティアと位置づけられている。
このように更生保護制度の歩みを見てもわかるように、社会の様々な仕組みや法律の多くは、
現実の諸問題に苦悩する人々とその人々を「ほっとくことができない」と願いを持ち、
地道な活動を重ねてきた一人一人の結晶と見ることが出来る。
今日お話をお聞きした中本さんも、その尊い実践者のお一人であった。
私は、中本さんと同じことは出来ないが、「ほっとくことができない」という
阿弥陀仏の願いに出会った者として、出来る得る実践を模索していきたいと思った。
■ご紹介:保護司とは-法務省ホームページ
http://www.moj.go.jp/hogo1/kouseihogoshinkou/hogo_hogo04-02.html
■ご紹介:NPO法人食べて語ろう会
https://tabetekataroukai.wordpress.com/
■絵本のお坊さん問い合わせ先
名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
電話:0824-63-5906
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源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
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絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/
YouTube動画:NO.1 2019源光寺サマースクールの一コマ
https://www.youtube.com/watch?v=nGl8akzD2gQ&t=48s
■絵本のお坊さんが出来ること。
絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、仏さまの教えをお話しします。
悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会などで、
新たな出会いと学びが広がります。
お寺でのボランティアをご紹介します。-9/18岡山へボランティアに入ります。