研修会の冒頭は、すでに廃寺となった県北寺院の写真をうつして、
「地元のお寺を廃寺にしなければならなかったことは、私の人生にとって最大の悲しみだった」
という総代さんの言葉を紹介された。
「廃寺にしたくてなったお寺は一つもなくて、みんなにとって本当に大切であり、
地域のよりどころだったからこそ、ぎりぎりまで護持をし、解散手続きが出来ぬまま、
廃寺になってしまっている」と背景をお話しされた。(以下は要旨)
その上で、
・少子・高齢・過疎対策には(どこでも通用するような)マニュアルや答えなし。
・各地の実践例(音楽法要・フリーマーケット・宿坊・写経・精進料理・農業体験・文化講座など)
はあるが、そのままのまねごとでは続かない。
・それぞれの住職・僧侶・寺族・ご門徒の特技や地域の特徴を生かしてオーダーメイドで取り組むこと。
・「うつ」など心の問題を抱えている人が多い現代、お寺がその受け皿になり得ていない。
・しかも僧侶、特に浄土真宗の僧侶は法話で鍛えられているので、聞くよりも前にしゃべりすぎる。
だから、お寺には足を運ばなくなる。
・しかし、聞いて差し上げること(傾聴・癒やしなど)を通して、
心の問題にしっかりと向きあってもらえるお寺には、どれほど遠距離からでも駆けつける人がいる。
・これまでは、江戸時代の檀家制度によってお寺と檀家(門徒)の関係が辛うじて続いてきた。
・これからは「お寺が私に何をしてくれますか」という問いがあたりまえに発せられる時代となる。
・今後は、檀家(門徒)の寄付のみを頼りにする寺院護持は難しくなるだろう。
・「懇志」「お気持ち」は、わかりにくくなっている。
・お坊さんの読経は、とても感動する。実際に本願寺の(ご門主の)代替わりの法要に参ったときには、
「ここが浄土か!」と思わせるほどの感動だった。
・法話も、これほど人間の心というものをしっかりととらえている話はなく、
一般の方に法話のご縁が広がらないのはもったいない。
研修の締めくくりには、
・「今ごろの若い者は」という先入観があるが、若い人も仏教に関心がある人は多い。
自信を持って、「地域みんなのためのお寺」としてがんばってほしい
とエールを送ってくださった。
上記は、桜井邦彦先生(中国新聞社文化部記者)をお招きして開催した、
三次組若手寺族会研修会の要旨である。
桜井先生は、中国新聞社三次支局へ5年間赴任ののち、洗心欄(文化・宗教面)を4年半担当。
100か寺を超える精力的な取材を元に、毎週記事を執筆された。
そして、2018年に出版された著書には、
「日本の社会においても寺院がいかに大切な役割をもっているかが理解できるのではないだろうか」
「私自身、お寺との出遇いで心が洗われた気がする。地道な種まきがいつの日か、実を結ぶことを願っている」
と記してある。
■絵本のお坊さん問い合わせ先
名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
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YouTube動画:NO.3 2019県北ヨガ祭りでのご法話:
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■絵本のお坊さんが出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころとして仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから,わかりやすくお話しします。