あなたは「願いを託す動物」を知っているか?

2020年4月5日

それは、「人間」という動物だ。

普段、私たちは「自分の願いが叶うことが幸せな人生」と考えている。
そして、自分の願いを叶えるために、時には神・仏さえも利用する。
確かに、自分の願いが叶うとうれしい。

では、その延長線上で考えるなら、今回の新型コロナ騒動は不幸な出来事の典型でしかない。
実際に、日常生活や学校生活の急激な変化だけでなく、
進学・就職・結婚・出産など人生の大きな節目に際して影響を受けている人は少なくない。
中には、生きる希望がなくなってしまったと感じる人も出てくるだろう。
 
ちょっと、深呼吸をして考えてみよう。

 これまでの人類の歴史の中で、自分の願いが十分にかない、十分な満足を得て人生を終えることが出来た人が、
いったい何人くらいいるのだろうか。
 実は、今回の新型コロナ騒動に限らず、どの時代の人々も、
地球環境の激変・天変地異・戦争・迫害・災害・公害・事故・事件・病気などに翻弄されながら生きてきたのではなかったろうか。
だから、自分の願いが十分叶えられて人生を終えた人は少なかったのではないか。
そこで、「自分は不幸な人生だった。」と感じた人もいるが、
一方で、「ならば、次世代に願いを託す」ことに視点を転換した人もいたのではないだろうか。
「次世代に願いを託す」ことで、理不尽な時代を生ることにも、自分のいのちが終わることにも、
大切な意味を見いだそうとしたのではなかったろうか。
自分たちの反省や教訓を生かして、どうかより良い時代にしてほしいと、
次世代に願いを託してきたのではなかったろうか。

まさに、75年前のあの戦火にいのちを奪われた国内300万人(世界では913万)を超える人々と、
その悲しみや平和への願いを引き継いで生きてこられた戦後世代の姿と重なる。

ここに、次世代に願いを託し、後世のよりどころとなる言葉を遺した2人を紹介したい。

*お釈迦さま(=仏教の開祖)の最期の説法
お釈迦さまはアーナンダをはじめとする修行者たちに告げられます。
「わたしが説いた教えとわたしの制した戒律とが、わたしの死後にお前たちの師となるのである」と。
さらにしばらく法を説かれたあと、お釈迦さまはこう言われます。
さあ、修行僧たちよ、お前たちに告げよう、
『もろもろの事象は過ぎ去るものである。おこたることなく修行を完成しなさい』と。
『大パリニッバーナ経(大般涅槃経)』現代訳

*親鸞聖人(=浄土真宗の開祖)のお言葉
真実の言葉を集めて往生の助けにしよう。
なぜなら、前に生まれるものは後のものを導き、後に生まれるものは前のもののあとを尋ね、
果てしなくつらなって途切れることのないようにしたいからである。
それは、数限りない迷いの人々が残らず救われるためである」
このようなわけであるから、末法の時代を生きる出家のものも在家のものも、
この教えを仰いで、信じ敬うべきである。よく知るがよい。
『教行信証』後序 現代訳

さて、あなたは、どんな願いを持っているか。次世代にどんな願いを託すのだろうか。

■ご紹介:浄土真宗本願寺派 善徳寺(岐阜県岐阜市)さまホームページより
http://mujintou.net/dharma/bukkyo/ksinagar.htm

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
 メール:info@genkouji.com
 源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
 絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/
 仏教童話『アマリリスのような女の子』YouTube動画版(紙芝居読み語り+絵本大好き住職のご法話):https://www.youtube.com/watch?v=QgTJHOmzKd8&t=55s
 
■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
  として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
  などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹林葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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