聞くことは三度の利益

2020年9月24日

私は「人の話を聞くことは、三度の利益」と思っている。
1.話を聞かせていただくという貴重な関係性が整ったこと。
2.何かのタイミングで、私がその話を思い出せること。
3.思い出したことがきっかけで、自分を振り返ることが出来ること。

中には、他人の話は自分には関係ないから、聞いても意味がないという人がいるかもしれない。
「人の噂は蜜の味」と、おもしろおかしく捉える人がいるかもしれない。
私は、ご年配の方々からのお話を聞くことで、「人生のリハーサル」をさせてもらっている。
さらに、お若い方々からのお話で「人生のふり返り」をさせてもらっている。

「人の話を聞くことは、三度の利益」と思った原点は、私が三次に嫁いだ頃にさかのぼる。
私は当時、大いに困ったことがあった。それは、出逢う方々のことを全く知らないと現実だ。これまで縁もゆかりもない土地柄だから当たり前と言えばそうだが、私は初対面の方々とどのようにコミュニケーションをとれば良いのだろうかと悩んだ時期がある。そこで実践し始めたのが「人の話を聞く」ことだった。「住職さんにだけお話しします」などと前置きをして、他人にはオープンに出来ない話を聞かせてくださる。その他にも、家族・親族の中で怨憎渦巻く話、子育て孫育ての話、戦争に関わる凄惨な話、だましだまされる政治の話、それぞれの職業に関わる話、病気や介護に関わる話など、多岐にわたる。喜怒哀楽まぜこぜであり、一人ひとりの人生ドラマであり、現代社会の縮図を映し出すものである。それぞれ個別の話のようで、実はいくつかの共通点も見えてくる。
私は、それらの全てをいつも覚えているわけではないが、何かのタイミングで思い出すことがある。思い出すことで、自分自身の判断や行動を軌道修正することが出来た。イライラした心を落ち着かせたり、沈んでいた心を奮い立たせたり、壁を乗り越えるヒントをいただくことが何度もあった。

仏教や各宗開祖のお話は、一般の方々にとって難しいようだ。確かに、一回聞いたらわかるというものは少ない。昔の僧侶は、「わかるまで聞け!」と述べたそうだが、現代の人々は、「今の自分にわからないものは、二度と受け付けない」という傾向にあるようだ。
僧侶の側では、「できるだけわかりやすくお話しをする」ことを心がけているが、「人の話は、善悪や好き嫌い、わかるわからないの判断をせずに、とりあえず聞いておく」ことの大切さもお伝えしたい。

■新たな仏縁の創造を願ってご紹介
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源光寺樹林葬型公園墓地「びおらの丘」 http://www.genkouji.com/viola.html
樹木葬型公園墓地「びおらの丘」ご紹介動画

お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト hasunoha(ハスノハ)https://hasunoha.jp/

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹木葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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