竹澤丹一先生の名号をお掛けして 動画収録

2022年5月16日

週に1度を目安に配信している仏教書朗読。最近は、仏教伝道協会発行の『新々みちしるべ 菩薩シリーズ』を朗読しています。これまでは、源光寺本堂での収録がほとんどでしたが、5月15日配信分では、ご講師の控室である門信徒会館での収録としました。

動画をご覧いただいた方はお気づきだったと思いますが、床の間に「南無阿弥陀仏」の名号軸をお掛けしています。この名号を揮毫されたのは、書家・竹澤丹一さまです。

竹澤丹一さまは、1907年三次市志和地町生まれ。広島大学教授として教鞭を執られただけでなく、国内外でのご活躍によって、中国文化賞や広島文化賞・広島市政功労賞など受賞されました。作品は、広島県立美術館など国内外で所蔵されています。広島大学退官後は書のみならず現代美術を志向する「太陽社」を結成、92歳で亡くなるまで現役の作家として活躍されました。

昨年12月、源光寺ともご縁が深い専正寺(三次市志和地町・深水顕真住職)さまから、ご連絡を受けました。ご門徒である竹澤雄三さまが「父である竹澤丹一の書を、縁者へ寄贈させてもらえないか」とおっしゃっておられますとのことでした。
後日、専正寺ご住職と竹澤雄三さまご夫妻が源光寺にお参りになり、仏表装をされた丹一さまの六字名号を寄贈くださいました。

この度、雄三さまからいただいた書籍には、ある時期、中国新聞文化センターで書の教室を持っておられたり、和歌や俳句にもたしなまれ、その中には専正寺さまのご門徒として、仏縁に支えられたご生涯だったことを深く汲み取ることが出来るものも数多く拝見しました。

思えば、2018年に専正寺さまのお誘いを受けて、竹澤丹一記念館・赤光庵に寄せていただいたことがありました。いわゆる「前衛」といわれる書で、独特の書風がとても印象的でしたし、これほど有名な方が三次のご出身と聞いてうれしかったことを思い出しました。その時はただ鑑賞するだけでしたのに、この度は、その丹一さまの書(しかも六字名号)を寄贈いただけることになり、思いがけないお申し出に感動いたしました。源光寺の寺宝として、代々大切に相続させていただきます。

今回は、竹澤様へのお礼の気持ちも含めて、動画収録をさせていただきました。
どうぞ、ご視聴ください。

■ご紹介:『新々みちしるべ 菩薩シリーズ』菩提-勢至菩薩
法を灯火とし よりどころとせよ
https://www.youtube.com/watch?v=LCYAi1cYebc

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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