これからは互いの志でつながっていきたい 兵庫県からお客様

2022年10月13日

今日は兵庫県からお客さんをお迎えしました。兵庫県からおいでになったお仏壇店・素心の玉川さんです。九州方面への出張に行く道中に、立ち寄ってくださいました。
1時間ほどの滞在時間でしたが、一緒にランチを食べながら情報交換をしました。

お寺も、一般行政区と同じような地域割りがされています。源光寺は、三次組・備後教区・中四国ブロック、そして、本山・西本願寺に所属しています。これまで私は、同じ宗門のお坊さんとのお付き合いがほとんどでした。本山に様々な知見が集約されており、その中で熟慮検討された様々な活動が各教化団体の年間行事に取り入れられて、各地の門信徒さんとの関わりが続けられてきました。さらに、布教伝道・勤式・社会活動など、それぞれの分野にわたる研修制度も充実していました。本願寺が示す方策を習い学んでいけば、僧侶として一通りの基本が習得出来る安心感がありました。

ただ、これらはあくまで基本だったと感じています。人々の価値観が多様化し、社会構造が大きく変わり、外国での出来事が直ちに私たちの日常生活に影響を与えるような時代となりました。少子・高齢・過疎のただ中、門信徒の皆さんだけでなく、お寺を取り巻く環境も多様化しています。ですから、それぞれのお寺が抱える課題や僧侶・寺族の問題意識も十人十色でしょう。つまり、これまでのように、すべてのお寺が一斉に右ならえで物事を進めていくことは難しい時代になった、という実感があります。そもそも、本山が何か一つの活動方針をとりまとめるだけでも時間がかかるわけですから、その後の指示を待っているようでは、もう間に合わないということが増えてくるように思うのです。

ですから、これからは地域割りや所属・業種の枠を超えて、それぞれの現場で志や問題意識を共有出来る方々と横のつながりを持つことが大切になってくると思っています。そして、それぞれの専門性を組み合わせながら、地域一人ひとりが抱えている問題に丁寧に関わっていくことが必要な時代になっていると思います。

その点からも、今日おいでになった仏壇店さんとの情報交換は、とても有意義でした。私たち僧侶よりも関わる方々の属性は幅広く、それぞれの地域事情もご存じですから、私の視野を開いてもらう意味でも刺激になりました。私よりも若い世代の方ではありますが、仏教やお寺に対する志はとても熱いものをお持ちになっているので、お話をさせてもらうだけでとても励まされました。

玉川さん、今日はようこそおいでくださいました。今日の刺激を活力にして、明日は教化団体である三次組仏教壮年会連盟の「第10回グラウンドゴルフ大会」で裏方を勤めます。

写真は、お供え頂いた「総本家かん川」紅白しほみ饅頭です。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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