ご門徒さんとお寺と介護職 多業種連携で解決のヒントが 

2022年11月2日

あなたは、これまでに住職さんやお坊さん、お寺のご家族に何かご相談をされたことがありますか?
ただ、経験・知識の少ない私が一人でアドバイス出来ることは、多くありません。だからこそ、お寺を通じた多業種連携が、一人ひとりのご相談に幅広くお役に立てるのではないかと思っています。

私は、お葬儀やご法事という悲しみのご縁だけに限定されずに、日頃からご門徒(お檀家)さんの人生のいろんな場面で関わりを持てて、互いの喜怒哀楽を分かち合えたらいいなあと思っている一人です。
さらに、源光寺ではホームページやパンフレットなどで「悩み事相談お受けします」などと告知をして、より気軽にお声をかけていただける工夫をしています。実際に、これまでに多くの方々の様々なご相談を一緒に考えてきました。その中でも専門的なご相談については、それぞれの専門職の方と連携をしながら、ご本人やそのご家族を支援出来るように、その仕組みづくりを進めているところです。

以前、あるご門徒さんから、ご家族の免許返納についてのご相談をお受けしていました。ちょうどその時期に、源光寺では認知症介護の勉強会を予定していましたので、思い切ってお誘いしてみました。そのご門徒さんは3回シリーズの勉強会に参加され、ご講師のお話のあとの個別相談でもじっくり相談をされていました。

「住職さん、聞いて下さい。父が自分で免許の返納をしてくれました。植さんに色々お話を聞いていただき、アドバイスを頂いたおかげです。今日、植さんにもお礼のメールをしました。ちょうど、新聞にもそのことを投稿しましたから、よかったらご覧ください」

この喜びの声を聞かせていただいたのは、勉強会が終わったおよそ2ヶ月後のことでした。そのお宅に、在家報恩講参りで伺った時のことでした。具体的に、どのような話し合いの中で免許返納されるようになったかその過程は省略しますが、娘さんは、
「今回のことが、多くの方のお役に立つなら」
と、私のブログでの投稿もご快諾下さいました。

経験・知識の少ない私が一人でアドバイス出来ることは、多くありません。しかし、お寺を通じた多業種連携が一人ひとりのご相談に幅広くお役に立てるのではないかと思っています。地域の皆さんと共に歩む、源光寺の新たな試みをどうぞ楽しみにしてください。また、ご相談(例えば、子育て・孫育て・介護・人間関係・宗教・仏事作法・終活・生き方など)のある方は、ご連絡をお待ちしています。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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