窓口で店員を急かすお客 空前の投資ブームの影で

2024年3月4日

今朝、銀行に出かけました。予約を入れていたため、開店と同時の店内に入りました。
お客「証券の窓口はどこか?」
店員「はい、2階でございます」
エスカレーターの後ろの方で、店員さんとやりとりする声が聞こえました。
私は案内された個別の窓口に座り、手続きを進めていました。
お客「早くしんさい。はよはよはよ!」
隣の窓口の方から、男性の声が聞こえます。
お客「はよせな、株がどんどん上がりよるんじゃけ。おそいなあ」
聞くつもりはなくても、その大きな声は勝手に耳に入ってきます。
どうやらそれは、(今日最高値を更新した)株の取引に来たお客のようです。
そのお客と店員さんの他にも、声が聞こえます。電話の向こうでは、取引銘柄などお客の意向を聞き取っているようなのですが、お客がいらだって叱りつけているので話がうまくかみ合いません。何度も確認のやりとりが続いています。
お客「もうええわ。お前らのようじゃ仕事にならん。もっとちゃんと機械をそろえとかな。わしはもう何十年も株取引をしてきたが、今時電話でやり取りするなんて素人みたいでどうもならん。もう、ネットで取引するけえ帰るわ!」
一字一句を覚えているわけではないので、中途半端な表現です。

どのような意図があるのか分かりませんが、今、国を挙げて投資を呼びかけています。ですから、空前の投資ブームです。私は全く関わっていないので、今日のように取引を焦るお客の気持ちはわかりません。でも、まるで部下を叱りつけるパワハラ上司のような態度には、腹が立ちました。
「お客様は神さまだ!」と、未だに勘違いをしているのではないでしょうか?
だれも、様々な制約のある中で精一杯業務に取り組んでいるのに、と思いました。
と同時に、各地でも同じような場面が繰り広げられていなければいいなあと思いました。

「三方よし」は経営者の大切な心構えですが、消費者・利用者もそれぞれの仕事ぶりに尊敬や感謝の気持ちを持って向き合いたいと思います。

人生の先輩の残念な姿を、反面教師として受けとめます。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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