娘の勧めで アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

2019年8月18日

 7月中旬、京都でとても凄惨な事件がおこった。
私は、その後大きなショックと強い憤りなどを感じながら、日々を過ごしていた。
 今月初め、娘から「お父さんは絶対に見た方がいいよ」とあるテレビアニメを勧められた。
そして、お盆休みで帰省した娘と一緒に見た。それが、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』だった。

 日本のアニメは、海外からも高く評価されているようで、
実際に国際交流事業で地元(広島県三次市)にやってきた高校生たちも、
その多くが日本のアニメをきっかけに日本の文化や生活などに興味を持ち、
来日を夢見ていたという。
だから今回の事件は、日本人だけでなく外国人の中にも、悲しみを強く感じている人は多い。
それを示すように、京都アニメーションの再建を支援しようとする国内外からの寄付が、
20億円を超えていると報道されている。
 
 「エヴァーガーデン」は、どの人の中にもある
「争いを引き起こしてしまう心」
「その悲しみから本当の願いに気づいていくこと」や
「人間としての感情がどのように育まれていくのか」
「人間がどのように悲しみや苦しみから立ち上がっていくのか」
「人間として生きていく意味」
などが丹念に描かれていた。
悲しみだけでなく、その後の希望も感じさせるものだった。
本作品の色彩を担当したのが京都アニメーションだったそうで、
悲しい事件を知った後に見ているから余計にそう感じるのかもしれないが、
絵の美しさやきめ細やかさには思わず声をあげそうになった箇所も多々あり、
辛さや感動で何度も胸が高鳴り、涙がにじんだ。

 悲しい事件や事故などを見聞きするたびに、私たちは心身に強い影響を受ける。
時には、「もう、世界は終わりだ」と感じてしまうこともある。
しかし、俯瞰した目で時の流れをもう一度見直してみると、
(避け難い)悲しみや苦しみからも「人生の学び」を重ねてきた、人間のたくましさに出会うことが出来る。
さらに、(自分の世代で不完全であったことを)次代へ託すという術ももっているのだ。
私自身はそのことに希望の光を見て、今を生きている。

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
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投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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