源光寺の法話会で出会えるもの

2019年9月4日

 

昨日のブログは、宮西さんの絵本に触発されて、
この娑婆世界に届いている光(=仏さまの慈悲の働き)を取り上げた。

 ブログを読んでくださった方の中には、問いを投げかけたくなった方もあっただろう。
例えば、
宗教の名の下に続いていると思われている世界の争いは、どうとらえるのか。
商業主義に陥っているスポーツは、どう考えるのか。
本当に弱い立場にある一人一人を取りこぼしてしまうような社会制度は、どう考えるのか。
この娑婆世界の理不尽は、どう考えたらよいのか。
この私が抱える苦悩は、どうしたらよいのか?
等々・・・。
「おまえが考えるほど、世の中そんなに単純ではないぞ」とのお叱りもあるだろう。
私もこれまで同じ問いや怒りを抱えていたから、よくわかる。
だから、このようなことを公言することなく、ただ、世を憂いながら黙り込んでいた。
これらは、この娑婆世界の闇の部分だ。しかも、目を背けることは出来ない現実だ。

ここでは、仏さまの一番の対象(=正客)をはっきりしておきたい。
まず、仏さまの一番の対象はあなた自身だ。
しかも、自身の苦悩や深い問いを抱えたあなただ。
仏さまとあなたの1対1の関係性が最優先されるということ。
社会の問題も、地域・家族・夫婦・親子の問題も元をたどると、
一人の人間としてあなた自身がどのように生きているのかが原点になる。
自分自身を問わずして、他人や世の中を分析・評価する中で仏法を聞いても、それは単なる知識で終わる。
だから、あなた自身の根本の問いから出発することだ。
人間は、古今当時を問わず、根本の問いを抱えている。
それらは、以下の通りだ。

死んでいかねばならないいのちが、なぜ生まれてくるのか。
この地球に様々ないのちが宿る中で、なぜ自分は人間に生まれてきたのか。
この理不尽な世の中を、なぜ生きていかねばならないか。
生きていかねばならないとするなら、どのように生きていくことになるのか。
周囲の人と、どのように関わっていけばよいのか。
死んだらどうなるのか。
死んだらどこに行くのか。
そのことを、次の世代がどう受け止めてくれるのか。

これらの問いがわき起こってきた時に、足を運ぶ場所が、お寺での聴聞(=法話会)だ。
これらの問いに光を当て、私自身のわがまま(=闇・煩悩)に気づかせ、
いのちの道しるべとなってきたものが、私は仏法だと思っている。
さらに、お寺での聴聞を通して、仏さまの慈悲の働きに出会い、人々の慈しみに出会えた時、
私が私として生きてゆく土台が与えられていたことに気づく。
その土台に安心を感じられた時、周囲や世の中の問題にも視野が広がり、
縁ある一人一人に慈しみをもって関わり、支え合うつながりが生まれてくるのだ。

(1度聴聞したから煩悩がなくなり、全ての問題が解決するというものではない。
人間のわがまま(=煩悩)は、なかなか手強いものだ。
いのち終わるその時まで、煩悩に振り回される。
だからこそ、私たちの先輩は定期的に聴聞の場に足を運び、根本の問いを問い続けながら、
自分をふりかえる日々を重ねてきたのだ。それが、浄土真宗のお寺の歴史でもある。)

■ご紹介:源光寺では年に5回の法話会があります。
次回は、12月1日(日)です。
源光寺報恩講法座 
朝席9時30分~お勤め・ご法話(約30分×2席 中休みあり)
昼席1時~   お勤め・ご法話(約30分×2席 中休みあり)
講師 本願寺派布教使 岡部正顕師(福山市)
*お斎(=精進料理の昼食)もございます。
 詳細は、源光寺ホームページをご覧ください。
 不明な点は、遠慮なくメールでお尋ねください。
 個別のご法話の依頼もお受けできます。

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
 メール:gfukuma@agate.plala.or.jp
 源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
 Facebook:https://www.facebook.com/gfukuma
 絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/

■絵本のお坊さんが出来ること。
絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、仏さまの教えをお話しします。
悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会などで、
                   新たな出会いと学びが広がります。
お寺でのボランティアをご紹介します。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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