私たちの進化とその盲点 東日本大震災その後

2020年2月11日


写真:国見仮設住宅での足湯ボランティアの一コマ(2013/4)
 
 先日紹介した『サピエンス全史』にあったように、
私たちは、認知革命・農業革命・産業革命などを通して、著しい進化を遂げてきた。
そして、情報革命とも呼べるインターネットの普及によって、
世界のあらゆる情報が瞬時に入手できるようになった。

では、人間は、その進化にどのように向き合っているだろうか。
その進化や道具や情報に振り回されていることはないだろうか。
「インターネットで検索されないお寺は、存在しないと同じですよ」
こんな言葉をかけられたことがある。
よく考えたら、笑い話のような話である。
現実に何百年と相続されてきた各地の寺院があり、そこに集う老若男女がいて、
脈々と仏法相続の営みがあるにもかかわらず、
インターネットという不十分な(=世のすべてを実は網羅できていない)ふるいから漏れたものは、
存在しないものと判断されてしまう。現実より仮想が優先される時代になっている。

さらに、その情報は様々な動画サイトに見るように、情報の正確さよりも刺激のあるもの、
見栄えのするものがもてはやされる。そして、動画視聴カウントが多い人が高い評価を受ける。
しかし、刺激や見栄えを意識しすぎると、元々何の変哲もない日常の一コマ一コマを軽視することにつながる。

そして、直近の情報はリアルタイムでどんどん入ってくるが、数年以上も前の情報については、
こちらがよほど注意深く探し出さなければ入手することはできない。
一つの出来事の背景や経緯、当事者の苦悩や変化・成長、そして周囲の関わりなどは、
直近の情報に埋もれてしまう傾向がある。
数年後に、出来事の判断が覆ることも多い現代社会で、目先の情報だけで右往左往してしまうと、
人生の選択(大きくは組織や社会の舵取り)を誤ってしまうことになる。

まもなく9年目を迎える東日本大震災。
現地の子どもたちの発達・成長、保護者や地域の変化をとりまとめたシンポジウムが実施されたそうだ。
長期にわたる支援と次につなげるための調査・研究が地道に重ねられていることに、心から敬意を表したい。

■ご紹介:震災後に生まれた子ども「発達に遅れも」 研究グループ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200201/k10012268291000.html

■絵本のお坊さん問い合わせ先 
 名前:福間玄猷(ふくまげんゆう)
 住所:広島県三次市西酒屋町甲156 源光寺内
 電話:0824-63-5906
 メール:info@genkouji.com
 源光寺ホームページ:http://www.genkouji.com/
 Facebook:https://www.facebook.com/gfukuma
 絵本のお坊さんブログ:http://genkouji.com/blog/
 仏教童話『アマリリスのような女の子』電子書籍版(紙芝居読み語り+絵本大好き住職のご法話)
 花岡大学/作 福間玄猷/脚色・読み語り・ご法話 山崎由莉子/絵
(2月1日AmazonKindleでの一般販売スタート。購入後の閲覧には、無料のKindleアプリが必要です)

■絵本大好き住職が出来ること。
1.仏さまのお話(=ご法話の会) ご依頼の場所へ出向き、人生の確かなよりどころ
  として仏さまのお話しをします。
2.絵本の読み語り ご希望の場所に出向き、年齢にあわせた読み語りをします。
3.悩み事相談 人生・子育て・孫育て・人間関係・仏事などのご相談をお受けします。
4.お寺での楽しい行事をご紹介します。-門信徒会・仏教婦人会・お寺の子ども会
  などで、新たな出会いと学びが広がります。
5.お坊さんとのコラボをお受けできます。お坊さんとの化学反応を楽しみませんか。
6.お寺という宗教空間をお貸しできます。深い気づきや発見があるでしょう。
7.お寺でのボランティアをご紹介します。
8.お墓の相続に関するご相談もお受けします。(樹林葬型公園墓地びおらの丘)
9.仏教入門講座をおすすめします。仏教の教えや作法のイロハから、
  わかりやすくお話しします。

投稿者について

福間 玄猷

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん」 大阪府茨木市出身。平成8年三次市・源光寺へ入寺。《様々な経験を持った人々が集い、信頼できる温かなつながりを育む》そのような交流館を目指して、赤ちゃんからご年配の方まで世代を超えた活動を続けている。寺院や福祉施設はもちろん、各地の学校や保育所、コミュニティーセンター・いきいきサロンなどに招かれ、「いのち・こころ・真実を見つめる」ご法話や講演を重ねている。また、「子育て支援」「アドバンスケア・プランニング」「グリーフケア」を柱にした研修会も好評。子どもたちと富士山登山を3度完遂。グリーフケアアドバイザー1級/発達障害コミュニケーション初級指導者/つどい・さんあい 運営委員

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